Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2005年11月15日(火) |
編集CDR『2005年秋Requiem』・N響がウィーンで奏でた武満徹の「鳥は星形の庭に降りる」 |
あやちゃんから編集CDR8枚組ボックスが届く。ううう、こんなマニアな女の子はみたことがない。そそそ、それに『2005年秋Requiem』を聴いてみたら素晴らしすぎる。じゅじゅじゅ10曲目の「特撮 feat. 三芝理 (p) and Narasaki (vo,g)」、これにはひと聴き惚れした。買う!
編集CDR『2005年秋Requiem』 1. 同志はたおれぬ / 篠田昌巳(as) as Compostela 2. Mary / Yann Tiersen feat. Elizabeth Fraser(vo) 3. 小さなもの / 羅針盤 4. Fly Variation / Aoki Takamasa + Tujiko Noriko 5. ばらの花 / くるり 6. All is Quiet / 板谷博(tb) as Guilty Physic 7. Requiem / Lennie Tristano (solo) 8. 道標 / 航 9. La Pasionaria / Charlie Haden as Liberation Music Orchestra 10. アザナエル / 特撮 feat. 三芝理 (p) and Narasaki (vo,g) 11. もくまおう / Cocco 12. 会えない人(月) / 羅針盤 feat.China (ds) 13. Over the Rainbow / Guilty Physic
わたしは19のときからカセット交換をしていた。音楽友だちしかいなかったので、38人にまでなった。ひとりひとりをレーベルのように見立てて「Is That Cat?レーベルの新譜到着!」「DXZ carrier レーベル新譜作成中!」とか。
DVD『ハウルの動く城』とロングピース1カートンとグレイトフル・デッドのファーストとセカンドとミスターイトウのアメリカンソフトクッキーと森永ガトーショコラと高柳昌行の『クール・ジョ・ジョ』とボボ・ステンソン・トリオのECM新譜を捕獲する。
内田樹さんが言っていたように宮崎駿のアニメは空中浮遊シーンにひたすら同化して気持ちよくなるのであって、ストーリーは副次的なもの。
デス・キャブ・フォー・キューティやケイト・ブッシュの新譜も出てるんだよな・・・。
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日曜日にNHKで放映していた、N響のウィーン公演で奏でた武満徹の「鳥は星形の庭に降りる」。 ウィーン楽友協会大ホールでは、武満の響きは生命を得ていなかったように思う。 これはN響の団員が緊張していたとか、指揮のアシュケナージとの相性の問題とか、ホールの音響環境とか空気の温度や湿度が関与していたわけではない。 ヨーロッパ文明のガイストがそのようにしか聴いていなかったのである。 観客席にいたのは聴衆である。その聴衆は、言語とか文化とか記憶とか影響とか、ヨーロッパの先人たちの培ってきた精神といったものと共鳴しつつ現在を生きている。生かされていると言ってもよい。 音楽は、聴衆や土地や歴史に反応する。 聴衆が音楽を聴くのではない。音楽が聴衆を聴くのである。
まじめに本質的なことである。
音楽はライブである。武満徹が観客席にいただけで、音楽は武満の意図に沿って鳴ってもいた。そういうものである。
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