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アロマな生活 |
2002年02月25日(月)→→→壊れた蛇口 彼の周りで人々は皆忙しく動き回っている。 現実に飲み込まれないよう必死に 現実から離れたい一心で 現実を見ないように 動き回っている。 わたしは片時もそこから離れたくなく 彼の背中をさすったり 手を握ったりしている。 「疲れたよ」 「寝るね」 「今日もありがとう」 そう言って彼は眠りに就いた。 寝かせてあげなくちゃいけないの分かってた。 だけど目を閉じたら二度と開かないのではないかと 不安になった。悲しくなった。 わたしは別の部屋に移ったわ。 次の瞬間泣いていた。 必死にこらえていた涙は 壊れた蛇口のように止まるすべを知らず流れた。 。。。 また死んでしまった人の夢を見て起きた。 実際の自分も泣いていた。 それも半端じゃなく泣いていた。 夜中に声をあげて泣いていた。 母がやって来て 「楽しいことを思い出しなさい」 と言いながらわたしの背中をさする。 彼が死んでもう何年も経っているのに 思い出しては泣くわたしはまだここに居る。 時間の流れはわたしだけを置き去りにしたんだ。 彼の手の大きさ、柔らかさ、温かさを忘れないように ずっと夢の情景を母に話したんだ。 朝の4時。 「よく今回は覚えているのね」 そう母は言った。 ↑エンピツ投票ボタン |