情熱大陸「麻生久美子」「川上未映子」2人に相通じるものがある
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「私はからっぽの人間。中身は何もありません。」
「普段はなんにも考えていない。知らないことのすばらしさとか、そういうのすごく大事で、残しておきたい部分なんだと思うから」
「譲れないものって、ないない。そんなもの、あってはいけないんですよ。たぶん」
「すべてが『なんでもアリ』ってことを受け止めて、人を否定しちゃいけないって思う」
「人間的にすごい人になりたい。役者としてすごい人になりたいよりも、人間としてすごい人になりたい」
「楽しければいい。楽しいのが一番」
4月に録画しておいたであろう、情熱大陸「麻生久美子」さんの回を、レコーダーの中から見つけて、週末に見たのです。1年間、麻生さんを密着取材していた。彼女の自然体で、かつ、まったく見せること無いのだが、どこどなく感じる強さ。彼女の生きる姿勢というか、発する言葉の数々が、とてもとても「ここちよい」ものを感じました。いつもからっぽで。なにごとも受け入れる自然な人であることが・・・
今週日曜日放送の情熱大陸は、川上未映子さん。 3作目の小説が、なかなか締め切りまでに書き上げられなくて、苦悩している様子をずっと取材していた。
彼女の前2作の小説を読むとわかるけれど、紡ぎ出される、ちょっぴり難解であろう言葉、彼女独特の、どこか、「哲学的」な言葉をたたみかけるような文体に、僕もぐーっと惹かれてしまったわけですが。人間的にも、やはりひきつける魅力的なものを持っている。こちらの密着取材も、すごく自然体で、感情豊かで人と接していく姿が印象的でした。彼女が主演する映画「パンドラの匣」の撮影の様子も見ることできた。大阪の母校へ訪れたとき、好きだった図書室へ向う。その中でも、いつもいたのは、「哲学」の書棚。学生のころのよき仲間は、哲学論を戦わせることができる。私も、哲学論とか人生論など、語り合いたいものです。
麻生さんや、川上さんに共通することが、いくつかあるなぁって。 どちらも、情熱大陸のスタッフに気を遣って。麻生さんは、寒いからと「カイロ」をみんなに持たせたり。川上さんは、普段まったく料理なんかしないのに、自室で、スタッフに紅茶を作って振舞ったり(でもおいしく作れなかった)番組のスタッフを、いつのまにか、よき仲間にしているような。
2人とも、幼少時代の環境は決して恵まれていたわけでなく、学校通いながら、とても苦労していたけれど、それが、いまの2人を形成するのに、大きな意味をなしているということだけは、確かなのだろうね。おおらかさで包み込んでいるので、表立って見せない「強さ」を持っているというか。
表現する立場の存在として、ごく自然体で、どこか人をひきつける魅力をもたれている。2人とも。人間的に、すてきだと感じました。
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