紙屋町へプライベートで出かけるとき、そごうの屋上へたまに登ってみたくなる。先月のある休日、紙屋町で時間が出来たので、ロフトへ立ち寄ったついでに、そごう本館の屋上までエスカレーターで登った。10階のレストラン街のほの暗いゴージャスな雰囲気から、エスカレーターは天に向ってのびる。その先には、それは静かな、忘れられている空間、そう、屋上遊園地が広がっている。乗り物に乗るわけでもなく、ゲームをするわけでもなく。けっして見晴らしがよいわけでもなく。ただ、その都会の場末というべき、現在の時間から取り残されているような空間が、妙にホッとするという感覚だろうか。休日なのに、家族連れで遊んでいる姿は少ない。そごうの屋上遊園地は豪華だ。ジェットコースターも、ミニ鉄道も、スカイカーも、メリーゴーランドも揃っている。いつでも動かせるようスタンバイしているのです。子供のころ、家族に連れられて、ここで遊んだという、はっきりとした記憶はない。むしろ、階下のファミリーレストランで、いつもそごうセット(ハンバーグの上に、そごうのマークに切り取られたパイナップルが乗っけられているような、セットメニュー)を食べさせてもらった、そして広島城方面を一望するレストランの眺めのよさだけが記憶が鮮明に残っている。このそごうの屋上をしっかり意識するようになったのは、学生になってから。そごうでアルバイトしてて、屋上の社員食堂からぼんやり屋上遊園地を眺めてたな・・・夏はサークルのコンパで、ビアガーデンに行ったなとか。商業的に、以前は「噴水効果」と言われたデパートのお客さんを、館内全フロアーに来てもらう導線を作るために、遊園地やレストラン街、催し物会場を最上階に作って、噴水のように下から上、また下へ昇り降りしてもらう・・・その有効な手段だった。しかし、昨今は、催し物会場以外に、その効果はないようです。子供も、屋上遊園地で遊ぶことを求める嗜好は、あまりないでしょう。テーマパーク、そして家庭用ゲーム全盛のご時世、仕方ないのかもしれない。そごうの屋上へ時々登ると、都心のど真ん中とはかけ離れた、ゆるやかで、ちょっぴり寂しい空気が流れている。もうなにも演じられることもないだろう、円形のステージ、その前には、かつてのビアガーデンのなごりであろう、ステンレスのテーブルと椅子。ここに腰掛けて、静かにくつろぐ人が、必ずいたりする。まだあったんだ・・・というような、スマートボールのようなゲームとか、ライオン・パンダのぬいぐるみタイプの乗り物とか。昭和の遊園地アイテムが現存する。ぜひ、息を浮きこんで、もっと動いている姿が見たくなるものです。福屋八丁堀本店の屋上遊園も春に撤去されて、広島市内で屋上に遊園地が残っているデパートもここだけになった。これから先、残り続けるかはわからない。ただ、遊園地っていう場所、どんなささやかでもいいので、一つくらい、都心に残してほしい気はします。どんなささやかなものでも、小さい子供にとって、親と遊んだ思い出というのは、必ず、やさしい記憶となって、ずっとこころに残るもの。それは、遊園地じゃないとだめだと思うきょうから、東京ディズニーリゾートでは、毎週水曜日に45歳以上のゲストを対象に「おとなの水曜日パスポート」を販売を始めた。2010年3月31日まで実施する。通常のパスポートより700円安い5100円で、たくさんの特典もついてくる。(ショッピングチケットプレゼントや、ガイドブックプレゼントなどなど)大人こそ、ディズニーの魔法にかかるべき。子供のこころに戻ることが大切・・・そういうことなのでしょうね。(シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京をオープンしたのも、その部分はあるでしょうね)僕も、東京ディズニーリゾート、きっとまた行ったら子供に戻ってしまうでしょうね(王様のブランチのディズニーリゾートのコーナー見るたび、こころがウキウキするのは、不思議ですが)ディズニーのようなテーマパーク、ささやかな遊園地・・・こころから、楽しめる人で、ずっとありたいなって思う。ナタリーや呉ポートピアランドのことも書こうと思ったけれど、長い文章となったので、これは、またいつかの機会に。 メール|Twitter 前日の日記へ|月別日記リスト|過去の日記リスト |次の日の日記| コバルト 広島在住 文筆とカメラとここちよい暮らしが好き ホームページ⇒http://www.geocities.jp/cobaltblue21jp/ 文筆依頼、感想などは、メールでよろしくお願いします メール⇒こちら My追加
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