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2007年11月26日(月)
ドラマWレビュー

WOWOWのオリジナルドラマ「ドラマW」が、今月新作4本と、過去の作品の再放送を数本集中して放送していた。
私も気になる数本を見ました。


「孤独の歌声」
私の好きな作家さんである、天童荒太さんの小説のドラマ化。だからとても楽しみにしていました。トラウマを抱えた3人を中心に、コンビニ強盗傷害事件と、連続殺人事件が絡んで結びついていく。刑事役の内山理名さん、熱演でした。自宅に、去っていた父と、なくなった母の変わりにしているマネキンを食卓に座らせ、次々若い女性をさらって、その食卓に縛りつけ、反抗したら殺していく。ゆがんだ愛しか持ちえていない会社員の役を、山本太郎さんが演じていた。猟奇的な役には、ちょっぴり不釣合いなキャスティングにも思えたけれどね。

僕は、「永遠の仔」という小説が大好きでしたが、その原点の作品であるそうです。見ごたえありました


「震度0」
警察小説といえば・・・横山秀夫さんの小説。
震度0は、最近のベストセラー小説。
横山秀夫さんの小説は読んだことはないけれど、ドラマはけっこうたくさん見ている。そのほとんどが、警察内部の権力争いなどを鋭く描いている。
この「震度0」は、2時間半の放送内の、ほぼ9割以上が警察署内でストーリーが進んでいた。ミステリー以上に、警察内の人々の葛藤と争いが丁寧に描かれていました。横山氏のドラマでは常連の上川隆也さん、主演ではあるが、決して善人の役ではなかったですね。国村肇さんとのつかみ合いのシーンは迫力ありました。渡辺いっけいさん、やっぱり、ちょっと情けなくてずるい警察署長の役でしたが。最後の意外な事件の結末でした



「マエストロ」
観月ありさ演じる人気バイオリニストが、長塚京三演じるバイオリン職人が作った偽バイオリンという罠にかかって、どんどん堕ちていくというミステリー。一本のバイオリンから展開するミステリー。すごくすごく、クラシックというものを丁寧に演出していた。ほら、高級バイオリンがたくさん出てきたり、曲についても含めて、すべてが本格的でした。ドラマを観たこと以上に、いいバイオリンのライブを見ることができた感覚になれる。
バイオリニストの世界の一端が見れた気がする。とてもおもしろかったです。

こういうミステリーというのも、アリだと想った



コバルト

広島在住
文筆とカメラとここちよい暮らしが好き
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