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2007年05月12日(土)
なにかひとつ、もっておくことの意味

今夜見た「めぞん一刻」のことは、きのうの日付の日記に書きました。

毘沙門台の赤い屋根へ。

赤い屋根・・・時々、ふと訪れたくなるふしぎなお店。
でね、きょう、店主の女性とお話していて、いろいろ胸に響くことも多かった。
彼女は、とてもやわらかい語り口で、しずかにお話される。
その中で、その赤い屋根を建てた「今中さん」のお話と、同じ今中さんが建てられた「山荘HANAKI」のお話で盛り上がったのですが。


今中さんとの思い出話を伺っていて、彼女が、「なにかひとつ、自分にとって大事なものをもっておくこと」という言葉が、印象深かった。

今中さんと彼女が関わってった上で、教わったことのひとつだそうだ。(今中さんは、非常に厳しく気難しい人ではあったが、そんな荒っぽい言葉のなかに、あとになって、そういうことだったのか・・・と、気づかせるものがあったそうだ)

「なにかひとつでいい、なにかもっていれば。」

赤い屋根を建てていただいて、お店をはじめて
今中さんと、ときにいろいろ厳しく言われた言葉の裏で、心配してくださっていた。そんななかで、今中さんが、店主さんに伝えたこと


彼女にとっては、赤い屋根という場所であったわけで。
ほかになにもしなくていい。この場所で、変わらず。
二十数年、この場所で、ずっと変わらず、ありつづけたこと。
それは、店主さんが見つけた、ひとつだけの大切なこと。

なんだか、すてきな生き方だなぁって、あらためて、お話伺いながら、感じました。いつうかがっても、すてきな女性で、すてきな空間である。

窓には、アジサイがぐるーっと囲んでいた。テーブルには、いつものように大きなユリの花がたくさん生けてあって、とてもいい香りがしていた・・・窓からは、広島都心までのパノラマと、木々の緑がまぶしかった。

カフェには、人生がある。物語がある。



コバルト

広島在住
文筆とカメラとここちよい暮らしが好き
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