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 2024年01月20日(土)   I seek out happy people who inspire me to be great . 

昨日アクシデントで行けなかった刀剣博物館の『正宗十哲』展に行ってきました。
(駅からの途中にある国技館は初場所満員御礼で盛り上がってました)
FFなどフィクションでも名を知られた名刀工・正宗と『銘尽』など古剣書で
彼と血縁?師弟?関係だったとされている刀工の作品を集めた展示です。
(実際は鎌倉と美濃・山城・石見・備前・筑前と距離も離れており、直接
師事したわけではなく、作品を見て影響を受けた間柄ではないかと言われている)

福山市のふくやま美術館との2か所開催で、東日本ではなかなか見られない
小松コレクション(小松さん没後に福山市へ寄贈されたので写真が撮れるようになった)が
両国にやって来ています。逆に福山開催では松井江や太鼓鐘貞宗が出展されます。
とうらぶとコラボしているわけではないのですが、でじたろうさんも見に行ってますし、
京極正宗・稲葉江・江雪左文字・太閤左文字ととうらぶ実装刀が4振りもいて、
土曜の館内は女性客をメインに海外の男性など幅広い年代で混雑していました。

最初に飾られているのは京極正宗。金沢で見た時は研ぎ減りばかりが目につきましたが、
今回は肌の美しさがよく分かり、刀は照明によって受ける印象が大きく変わると
再確認しました。刀剣鑑賞は光の鑑賞であり、疲弊するのは当然だと最近知りました。

小松コレクションの1振り・会津新藤五はとうらぶ初年にキューハクで見たのが初見です。
あれから9年の審神者歴でさまざまな短刀を見てきましたが、やはりこれが
最も美しい短刀だと私は思います。今回の展示には日本一則重もあって、
人が最高だと感じる刀身はそれぞれだと改めて思い知らされます。

山城にあって正宗の…相州伝の影響を色濃く受けたとされる長谷部国重。
現存品には打刀以上はあまりなく、展示で見かけるのは大半が脇差か短刀です。
今回出展されていた脇指は54.6cmとかなり大ぶりで、先端の皆焼が宇宙に見え
へし切長谷部の“兄弟”だとよく分かりました。国重作が3点出ていて、
皆同じ銘を切られていたので、大太刀時代のへし切にもこの文字が…と思いました。
(たくさんの刀が並んでいると、有銘と無銘がなぜ存在するのか、と考えてしまったり)

江は本阿弥家によって極められた刀が多く、稲葉江にもへし切と同じく
光徳の花押が金象嵌銘で入っていました。刀ミュ花影のお陰で、光徳と言われても
刀狂いの唐橋さんしか浮かびません。これは悪いことなのでしょうか?(笑)

鎌倉から遠く離れた備前で相州伝の影響を受けた長義。チョウギとナガヨシの
ルビが両方振ってありました。長義は長船らしくないととうらぶでも設定されてますが、
見てみると備前刀らしい刃文ではなくて、異端の存在だとよく分かりました。
(でも、とうらぶのあのジャージは長船の系統に属するとしか言いようがなく)
今回展示されていた刀で明らかに備前刀だったのは助真だけでした。

太閤左文字の拵が思い切り葵だらけだったのにも驚かされつつ、最後にあったのは
無銘の、正宗と酷似した、それでいて正宗とは同定できないという逆説によって
存在を確立されている貞宗(しかし十哲にはカウントされない)でした。
貞宗は姿や彫刻で私みたいな素人でも明らかに一つの個性を感じ取れるのに
一つも在銘作が見つかっていません。名前が伝来しているので実在した人物なんでしょうが。

普段、職場近くの夜道を歩くことしかしないので、上野駅の本屋がリニューアルで
とても小さくなってしまったことや最近のゲーセンではぬいぐるみをプラスチックの
カプセルに詰めるのでクレーンでつかむこともできなくなっているのを初めて知りました。
バレンタインデーから男女の気配が消えたり、時代の変化についていくのは大変です。


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