Land of Riches
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刀ミュの単騎・双騎公演はベテラン勢の挙手制にもなりつつありますが、 村正派双騎はまさかのステアラ。初日が配信されたので見ました。
1部は太田さんが演出する村正の心象世界(大侵寇で三日月が心象世界を展開したのを 踏まえたXでの考察より拝借)を描いた難解な演劇。太田さんのかつての共演者で 今は裏方に回った方による映像表現や糸を演じるダンサーさんの表現力で 初演出で使うには広すぎるステアラのステージをさばいていました。
太田さんがアイデア練りの時期によく聴いていたのがドビュッシーの前奏曲集 第2巻第5曲「ヒースの荒野」だそうで、人すら阻む荒れ地(ただし夏には花で埋まる)に 郷愁を抱くイギリス人の心情はよく分かりませんが、1部の場面転換で現れた情景に 通じるものは感じました。妖刀伝説に振り回された格好になっている集合体の千子村正 (中央には千手観音と縁がある妙法村正がいる)と、盛られているのかはともかく 格たる武勇伝を有する1武将の愛槍として現存する蜻蛉切はいいペアなのだと思いました。
2部はspiさんが手がける歌謡ショー(正しくない表現ですが適切ではあるかと)。 刀ミュ2部の着替えといえば何枚も着込んでいたのをだんだん脱いでいくのが 通例ですけど、今回はそれを無視していきなり薄着で太鼓をたたいたかと思えば (これも初日の日替わりで、翌日はマツケンサンバばりの新曲だったとか) フォーマルに着込んできたりと自由な着替え。客降りどころか一緒に歌ったりと ファンサービスタイムも充実。それでもリピーターチケットが出てしまう ステアラというハコの異質さに頭が痛くなってしまいます。
2023.12.9 wrote
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