Land of Riches


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 2017年01月03日(火)   稀少性 

熱田神宮で次郎たちが展示されているというので、爆死覚悟で行ってきました。
いや、三が日の熱田さんに近づくとか自爆行為過ぎてこれまで経験皆無ですよ!

…と身構えていたのですが、いざ行ってみたら、1月末の成田山ほどではありませんでした。
いや、これはむしろ成田山がおかしいんでしょう(参道が曲がりくねって狭いとか。
一度曲がった坂道を下らされてから、山門抜けて階段を上るのが
功徳を心理的に体験させるための“設計”だとブラタモリで知りました)

年の最初にお参りするのは成田山で、それ以前には足を踏み入れても参拝しない、という
謎のポリシーを発揮して、立ち寄ったのは宝物殿のみ。団体いて若干混んでました…。

混雑は、自然発生するのではなく、人為的な要因で出来るのかなと感じました。
宝物殿が混んでいるのは、審神者が…というより、団体旅行で行程に組み込まれた人がいるから。

成田山と混雑の質が異なるのは、常設の機能している門前街がなく、
あるのは鳥居の両脇すら遠慮なしに密集した露店ばかり(伊勢や成田山と違って
風情がないから年間通しての集客は難しそう。神宮前駅の位置も近すぎてダメ。
ゆえにJR熱田駅からの商店街はシャッター街と化したと思われる)で、
露店にはイートインスペースがなく滞在するのが難しい(地面に座って食べる格好)ためだと
推察されました。とにかく俗っぽいんです。カラービジョンではシャドバのCMが…。

宝物殿では草薙剣が主神だけあって刀剣がやたら奉納されている熱田神宮だけに、
所蔵する刀を頻繁に入れ替えて展示しています…が、次郎太刀はそのサイズ故
ほとんど出てくることがありません(大きすぎて撮影OKの常設となっている
太郎太刀が貸し出された時だけ代理で入る)。今回は貴重なチャンスなのです。

実際、見れば誰でもそれが次郎太刀だと分かるサイズでした。
通常の刀の何振り分ものスペースを占拠してまして。
造りも拵え含めて太郎太刀と酷似(二回りぐらい小さ目)してますが、
次郎の方が綺麗でした。切付銘によると、姉川合戦敗者の所持品と
語り継がれているのに、勝者が熱田に奉納したこととなっており、
どんな経緯を経てたどり着いたのか、興味津々です。

それ以上に私の目を惹いたのは、新春展として他の神社から借りてきた宝物でした。
赤間神宮の由緒を描いた絵もこんな所で…と思いましたけど、
一番驚いたのは厳島神社の国宝7点+重文4点。一応、厳島神社には行きましたし、
その時も平家納経見ましたけど、今回は清盛の直筆あり、外箱あり。
なぜ現地ではなく名古屋でここまで見られてしまうのか?!―と驚きました。

また清盛たちが見た能で使われた面(おそらく知盛も見てるはず)や
宗盛が奉納した国宝の優美な古備前友成、足利尊氏の奉納した小さな腰刀まで。
他の神社も貴重な文化財を惜しみなく出してるけど、国宝と重文オンリーは厳島だけ。
何故よそで開催される展覧会に国宝7つも出せるのか…太っ腹すぎました。

厳島は平家のみならず、とうらぶ(刀ミュ)とも縁のある場所になりましたし、
また参拝したいです。広島はJ1だから縁が薄いんですよね…。

2017.1.4 wrote


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