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 2015年09月11日(金)   主人公と陰の主役 

昨日は残業後に買った「風の如く水の如く」を一気読みして、
やるべきこと出来ませんでした(おい)
Twitterで、へし切長谷部の忘れられない元主こと黒田長政が
格好良い…でも絶版本だと見かけて探してました。
…普通に講談社文庫収録でした。

「風の軍師」を先に読んでから見つけた「風渡る」は、
官兵衛が圧切を気味悪いと書いていたのでスルー(苦笑)

開始早々から沈着な知将ぶりを見せる長政。
しかし、偉大なる父には及ばないと自覚しています。
物語は関ヶ原合戦後、黒田家は徳川に敵対する意思があったとの密告があり、
取り調べる本多正純と尋問される長政の対峙が主軸です。
正純も長政同様、父(本多正信)を超えられない苦しみを抱えています。

時代小説で再読したくなるのは珍しいんですが、
今回読み返したくなったのは、登場人物の大半が
親子関係うまくいってないからでしょう。
今週は私も親父に振り回されてしまいましたので。

脇役の細川忠興・ガラシャ夫妻も二代目夫婦。
息子は父に従うものと序章で宣言した長政は、
官兵衛が仕掛けた策略の先鋒として家康の養女と再婚までします。

関ヶ原の戦いで長政が東軍に根回しで貢献したのは、
大関ヶ原展の展示で分かるように、史実です。
また、官兵衛が何らかの意図をもって中津で挙兵して、快進撃したのも事実。
これらから、官兵衛は天下を狙ったものの、
単純な長政に結果として阻止された…というのが俗説です。
官兵衛が天下を狙ったのは、キリスト教信仰を守るため説は、
フィクションのみならずノンフィクションでも見かけました。

長政は猪武者のイメージが広く知られてますが、
一次史料からでも多くの顔を読みとることが出来ます。
黒田家は長政の息子(忠之)以降はお家騒動を繰り返し
(大名家のお家騒動は珍しくないものですけど)すぐに直系は絶えてしまいます。
へし切長谷部が初めて生涯添い遂げた主は長政なので、
いろんな感慨があるのは自然かな…と思うわけです。

話を戻すと、風の如く〜の長政は、プラトンに対する
アリストテレスみたいな位置付けかな、と感じました。
長政はもっと評価されてもいいと私も思います。
webの長政クラスタに過激派多いのも納得(笑)

長谷部は付喪髪の概念自体がキリスト教にそぐわないのに、
なんちゃってカソックを着ているところが本当に泥沼だと再確認しました。
なんちゃって、なところ(キリストの生涯を模したボタンが一つも付いてない)が特に。


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