Land of Riches
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医者に止められている、と言うと、肝臓が悪いと思われるみたいだけど、そういうわけではない。 薬のせいだ。アルコールと相性が悪い。その薬だって飲み忘れが茶飯事だし、 付き合いで(まれにヤケのあまり)呑むことはあるけど、呑むから憂さが晴れることはない。 (アルコールを摂取する時は薬を飛ばす)
両親はビールが好きで、弟は軽いビール=第3のビールが好きらしいけど、ビールは嫌いだ。 家呑みも好きじゃない。ただ食卓を囲みながら、仕事の愚痴という世間話を、 うちの親子がするって自体が、お互い大人になった…空気を読むようになった証。 子どもの頃、ほとんど会話した記憶がない従姉妹にも、社会人になって、ようやく 自分と会話するようになった人がいるけど、大人になるって…なんて言うかな。
弟は不良な姉と違って、誰に勤め先を言っても感心されるような国家公務員サマ、である。 小学校の頃、将来の夢をサラリーマンと書いて、父に強烈な印象を与えた弟。
いろいろ思うところはあるけど、ともかく、うちの家族はそれぞれのパーソナルスペースが やたらでかく、干渉を嫌い、自分が思うように生きてきたのだ。それで気遣い下手。
大抵の幸福は、過ぎ去ったり失われたりした時に初めて有り難味に気づけるのだ。
冷静になると気づける。一つだけを追いかけていた、夢中になっていた昨年と異なり、 今年は見たいチームの数は多い…しかし、いまだ自分が本当に欲しているものを 見せてくれるチームはない。昨夏に突如として失われたものを、ずっと探している。 取り戻したいという一念だけで駆けずり回っている、それが正直なところだ。
比嘉くんは、ちょっと違う(微苦笑)
そう、あれこそが当たり前すぎたがゆえに、目の前から消えるまで気づけなかった幸福だ。 人の生き方は時と共に錬成されていく、他者の歩む道へ干渉する資格などない、 誰にも家族があり、親には影響されながら生きていく…当たり前なのだけれど。
父がいて、母がいて、祖父母がいて、兄がいて、弟がいて、妹がいて。
いろんな人に出会って、影響されて、人生を振り回し…切り開いていく。 何が正解で、何が間違いかなんて、多分死ぬまで…死の瞬間すら分からないだろうけど。
ライフワークが何なのか、きっと自分は気づいていて、でも見えないふりをしているんだ。
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