Land of Riches


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 2004年06月17日(木)   What does shake a soul? 

http://guardian.club-moon.com/wp/24.jpg
今のPCの壁紙はこれです。玉田さん。飽きっぽいですね、私(苦笑)
駒場、疲れました。心地よい精神的疲労と、上着を忘れたため鳥肌立ちっぱなしで
震えた肉体的疲労(自爆とも言いますね)が結構あるので、今日は珍しく(?)
LRへタイプしないで寝ます。今CTC録画してますし(録画を見てしまうと、
自分の目で見た像―記憶が視点ごと書き換えられてしまうので、見る前に
書いてしまいたいですが)一晩寝たぐらいで消える“震え”じゃないと思うので。

あんなに黄色がナイトゲームに映えるなんて知らなかった…2Fにいたから?

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やる気がしません。何も。大掛かりなことでなくとも布団をたたむだの窓を閉めるだの
鍵をかけるだの皿を洗うだのレベルで。当然LRも書く気なし。書くことがないのは
悪いことではないのです。荒んでいる時ほど長いから…でも、書くことがない時の
LRは書かなければ済んでしまうのですが、診察は話さないと先生へ状態が
伝わらない…当たり前だけど状態を言葉に翻訳するだけの気力は必要になるわけで、
とりあえずワイパの処方を見送るか検討するかにまではリカバーしたようです。

まあ、ワイパが最も必要と思われるのが試合中(だから昨日は駒場へ着く前に
既に飲んでいて、試合中に、まださっき飲んだばかりで2時間もたってない…と
自分へ言い聞かせるはめになりました)というのもどうかと思いますけど。

それだけ、永田さんの戦うさまは、私の精神状態を左右するわけで。

昨日のことを書いておこう、とは思うんですけど、書ききれるか自信がないので、
今日のトピックスを先に書いてしまいます(苦笑)相変わらず読む人に優しくないLR。

>※永田・広庭両選手の品は明日、こちらのHP上で公開いたします。

>これからのレイソルを担う市船コンビ、永井・中澤インタビュー。
>息のあった2人の掛け合いにご期待ください

柏公式よりマリノス戦2題。いろいろあって、亡きウマーさんには申し訳なくも
週末は生観戦はしないつもりなのですけど…実は上の文、訂正前は“明日、
投票箱の前で公開します”だったので、現地行かないと分からないのかよ、と
ぼやいてしまいました。本当ですよ、捏造じゃないです!そしてVitoriaは
清水戦も山下さんではずしてるなと思ったのですが…いやいや楽しみですよ。

>スチル写真の柳楽くんは
>反則、うわはー。
 (ぎょかいるい日記)
この“柳楽くん”を違う人だと直感的に間違えるぐらいにはU-19好きのようです、自分。

さて、やっと駒場の話。今回は完売にもかかわらず突発的に行きたくなったもので、
結果的に限りなくアウェー寄り(端から10列ぐらい)の2FSB指定席で見たのですが、
このチケットを譲っていただいた方はもちろん、そこへ至るアドバイスを下さった方々にも
深く感謝いたします。それ以上に「申し訳ありません」と言いたいです。
特にチケットを売って下さった浦和サポA様。最後の最後、試合が終わってから
「お疲れ様でした」と言われた時、申し訳なさで胸が潰れそうでした…。

経緯が経緯だから、周囲は真っ赤で(そして食べ物の匂いが終始漂っていた)
それも応援するのではなく、各自が個別に試合へのめりこみ、反射的っぽい
声を漏らし続ける場所でした。ゴールの時は8割近い人が立ち上がりました。
時折、curvaに合わせて手を叩く人もいます。でも、とにかくそれぞれが
それぞれの世界…おのおのの見方に従って時間・空間を楽しんで…楽しんでいるとは
限らないか、でも自分の価値観の赴くままに、互いの領域を侵さないで見る、
成熟したスペースでした。なんだろう、レッズの勝利を願う思いは共有しているけれど、
それを揺るがすような外的要因(ピッチ内の出来事ではない素因)がないというか。

鹿島のゴール裏の隅にいた頃もそう、日立台はALが定住希望地(もともとは
アウェー側ゴール裏の隅がそうだったんですが、別売りになったので)ですけど
経済的都合でホーム側のバック寄りで息を潜めていることが多い…うん、
ずっとずっと指定で落ち着いて見られる立場を望み続けているのに、なかなか
実現せずにいるけど、希望スポットはARにしようかというのが一つの収穫でした。

私にチケットを売ってくださった方は、私なんぞには目もくれず、アップの時間から
本山さんばりに身を乗り出し、鋭い眼で選手の動きを見ていました。平日だし
指定だしで埋まったのは遅かったけれど、そこの空気は張り詰めてました。
ここ最近、ゴール裏のくせにぐったりともたれかかって、試合の視認率が
7割ぐらいの私でしたが、ここ最近では一番真面目に見ました、昨日のゲーム。

なぜって、言うまでもなく、自分を意識的に律しなければ…無意識な感情の
反応のままに動くわけにはいかなかったから。どれだけレイソルにとって
プラスの出来事があっても、喜びを一切表へ出してはいけない、それが
チケットを譲っていただいた相手サポとして最低限の礼儀だと分かっていたからです。

だから、背筋に何かぴんと張り詰めたような感覚がありました。しかも、
むしろそれが心地よいのです。集中しなければならないという事実が。
赤い駒場は、永田さんがトップデビューを果たした地です。延長へ突入し、
ドローへ持ち込むため、エメルソンを抑えるべく投入されたのが永田さんでした。

その記憶は、像を持たず、私が文字…いや記録として持っているだけのものだけれど。

永田さんに、駒場の空気はむしろ合っている―入場時、永田さんは珍しく
最後尾で、そのすぐ前に、この駒場が初先発の祐三さんがいました。
その前が南さん。永田さんは始まる前から試合中に至るまで、ずっと祐三さんへ
気を遣ってました。CKで上がる前に長々と声をかける場面が、少なくとも2回。

アジアカップ予備登録で28番を与えられた―それは私へもはや燃え上がりもしない
青い静かな怒りの炎を宿させた―CBは、冷静にゴールを守り続けていました。

闇の黒と重い赤(私は黒いTシャツを着ていきましたが、それは両クラブに
共通する色という精一杯の配慮と反抗でした)が照明の中に散る空間にあって、
黄色は…遠目からだからか、眩しく見え、中でも細い20番は、すらりとした
洗練された美しさがあって、正直見とれてしまいました。私は永田さんが
この場所へ20番を着て立ってからあのユニフォームのチームを見始めた、
だから、その20番が前に誰のものだったかは知っているし、その当該選手が
とても好きで尊敬もしているけれど、実際に見て、追いかけて、応援している20番は
永田充以外の誰でもないから、やっぱり“この20番”が好きなんだと再確認しました。

こんなに永田さんがかっこよくて頼もしく見えたのは…ちばぎんカップ以来?

隣の浦和サポ(女性二人組)はずっと玉田さんを探していて、欠場に気づいたのは
前半も終わりかけた頃でした。19番と31番は、周囲では「誰?」扱い。
仕方ありません、負傷離脱がなければまだトップ見られないだろう二人。
でも…大好きなツートップ。互いに交わす視線が具現化して見えそうな間柄の二人。

平山さんが復帰して、病み上がりとは思えぬ奮戦を見せていて、これだから
監督はサイド攻撃と連呼してしまうのだ、と思ったのですが、いくらサイドから
ボールがあがっても、中央にいるのは上背のない二人。しかも、監督指示で
(これに気づいたのは翌日のことだったりしますが)守備優先で奔走します。

時に最後尾までボールを追い掛け回す菅沼さん。違う、とは思うのだけれど、
レッズ一色の空気の中にあって、いつも凛々しく刺々しい31番は、いつも以上に
凛々しく刺々しく頼もしく見えました。率直に言って、かっこいい―私の惚れた人。
2Fまで物理的にどれくらいの距離があるか分からないけれど、それもかまわず
闘争心がストレートに伝わってきて、私の心を揺さぶるのです。私が試合中、
ずっと指を組んでいたのは、祈っていたのではなく、反射的に拍手をしないためでしたが、
それでも試合の途中で、そっとパスケースにつけている31番ユニストラップを
はずして、その掌へはさんで、握ったりもしていたのは事実です。ああ、素敵な人。

3000円が高くないと思える、偽りなく感じられた大好きな選手がそこにいた、
これで聡太さんがこのピッチへ立っていたら言うことはなかった、でも監督の
3バックのチョイスがベターであることも理解できる…ちゃんと理由がつけられる、
そしてそうやって理論武装する監督だから戦績が伴わないのも、なんとなく分かる。

「なりふりかまわず勝ちにいきます。
極端な話、守って守って、最後に一泡ふかせてやりたい」

そこには、相手チームはいても、自分が率いるチームがいない。

祐三さんは頑張ってました。エメルソンも病み上がりで本調子には程遠かったとはいえ、
ルーキーには十分荷が重い相手。しかし、スピードやフィジカルの差があろうと
祐三さんは果敢に挑み、そして抑えていました。合格点つけられると思います。
そして一度だけ見せた相手ゴール前へのオーバーラップ。シュート打つかと思いきや
横へパスしてしまったのですが、上がっていく姿を見ながら、かつて
FWだったと話す時に楽しそうだった表情を思い出して、心が潤った気がしました。

>これがJリーグのゲームかと思いました。U-19日本代表のメンバーにも
>Jリーグでレギュラーをとっている選手がいて、やっぱり自分とは差があると
>思っていました。今日で、どういうものかわかったし、もっともっと
>経験していきたいと思いました。いつもは緊張するタイプなんですが、
>今日は思ったより緊張しなかった。ボールを触り出したら、
>いつもと同じようにできました。リーグトップクラスのFWと対戦しましたが、
>集中してやれば、ある程度できると自信がつきました。(J'sGoal)

>これがJリーグの試合だということがわかった。思ったより緊張はしなかった。
>Jでもトップクラスの2トップを相手に、いい経験ができた。
>集中して臨めばある程度できるという感触を持てた。
>ストッパーとして、マークを徹底しながらラインコントロールをするのは
>難しかったが、とにかく1対1に負けないこと、マークを外さないことに集中した。(柏公式)    

時間と共にパフォーマンスが劇的に低下して(菅沼さんと二人揃って…)
体力的にはまだまだ厳しいとは思いましたけど、上出来のデビュー戦でした。
最後の長いロスタイム4分も、とにかく相手へくらいつく、守り抜くという
気概みたいなのを感じました。そういう姿が、また印象的で良かったです。

その4分間を「覚えてない」と試合後に語ったという永田さん。彼もチームも
例外ではありませんでしたが、真っ先にばててしまった…集中と体力が
きれてしまったのは私でした。やっぱり90分持ちません。今の私は(谷澤さんみたいだ…)

ただでさえ持たないと分かっているから、いつも心身への負荷を最小限へ
とどめるようにと気を配って観戦をしているのだけれど、この日は置かれた環境が
環境だったから、消耗が早くて…筋の通った精神も上着不足による寒さと
疲労に蝕まれていき、菅沼さんが下げられて震える心の温まりも収まってしまいました。
ベンチへ戻った菅沼さんは黒い長袖のウェアへ袖を通すのですが、私は。

でも、アウェーなのに、周り真っ赤なのに、誰もレイソルなんか応援してないのに、
どこにも気持ちを分かち合える人なんかいないのに、周囲から浮き上がり、
私は私でピッチへ集中しなければいけない有り様が、楽しい…とはまた違うけど、
心地よい…これも違うな、うまい形容が見つからないけれど、胸が高ぶりました。

清水戦では、28番を見つめて、心の中にある水の入ったコップ、何度も何度も
水面が波立ち、中身が(投石で)あふれ出したりもして、その中身をキープするのに
必死だったけど、駒場では、少しずつ満たされていくものがあるのが感じられました。

何の衒いもなく、行ってよかったと言える―伴わなかったのは結果だけ。
互いのゴールシーンはGKがいただけなかったのも知っている…いや、後から、
帰宅してから知ったけど、それは感染中にはあまり関係なかったのです。
ただ、勝てたような気がしたし、悔しかった、ブーイングはちょっと酷いとも
思ったけれど、分からなくはない、一つだけ我慢できないのは監督が満足していること。

あれは、勝てた、勝ちを狙っても良かった、そういう展開だった…そういう台本では
なかったかもしれないけれど、アドリブでそうしても良かったと思う。少なくとも私は。

黄黒のユニを着て、その外に闘争心というオーラをまとう、凛としてかっこいい人。
私はそれを応援していることに自信と誇りが持てる…それがファンとして理想の有り様。

目に見えるものは残らなかったけれど、心の中に芽生えたもの、今は形として
残ってはいなくても、土となって、また何かを生んでくれる、そんな気がしました。

>エメルソンはやっぱりすごかったです。
>点は確かに取られなかったけど、チャンスは作られてしまった。
>セットプレーで得点できたのは大きかったが、後半すぐの失点は痛かった。
>少しDFもガクッときてしまったところはあるかもしれない。
>でも、すぐに立て直すことができたと思う。
>(Q:今までだとそのままズルズルきてしまったのでは?)
>そうですね。だから後は勝ち切れる力が出てくればいいと思う。
>今月は負けがないし、次に繋がるゲームができたと思います。

私も、マイナスの感情が薄らいできたから、次は前向きな力を。エナジーを。

とりあえず今したいことは髪を切る、ボリュームを落とす(毛一本一本は
細くて弱いくせに量だけあってすごい鬱陶しい)ことです。でも、美容院探しが
ものすごい苦手な私は、東京でも行きつけが見つけられなかった人で、
今も実家へ帰って、その近くの美容院へ行きたいとは思えど、この街では
石を投げたら当たりそうなぐらいの数がある中へ飛び込みたいとは全く思わないのです。


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