Land of Riches


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 2004年02月18日(水)   心のしなやかさ 

あれは6月の出来事―チャットで言いたい放題やるだけの間柄だった人たちが、
私の中で確固たる肉体を得て、サポート仲間になったのは一次予選でした。
…私の記憶が確かならば。6月というのも、実は今調べたのですが(苦笑)

一次予選自体はたいしたことなかったけれど、そのあたりから積み上げた時間が
ぐちゃぐちゃに捻じ曲がっていろいろなもの―ぶっちゃけサッカーとは直接
関係のない恋慕―がくっついた果てに、最終予選の濃すぎる想い出へつながるのです。

11月8日―思い出す試合が2つあります。
日本vsカザフスタン、高木さんのゴールで我を忘れて抱き合ったほのかに甘い感触。
アントラーズvsエスパルス、周囲よりも5秒先の世界に生きる羽田さんを見た記憶。

同じ場所、国立競技場。今思うと、私がどの羽田さんよりあの日の羽田さんの姿を
印象深いものとして胸へ刻んでいるのは、運命なのかもしれません。
本山雅志というファクターを介して、2試合―二人は結ばれてしまいますし。

大事な試合がある、とは思う…“考える”のです。今日あるのは、重要なゲームだと
認識を迫る理性があるのです。しかし、それは全てmustで突きつけられること。
私はこれを打っている今、全くそうは“感じ”ていないのです。残念ながら。

ドイツ・ワールドカップ。それが目標でないはずがない。けれど、そこを目指す
熱意というか気力が湧かないのも確か。なぜだろう、私はこれでも、他の人より
Jを軽視し代表ばかり見ているのに…トルシエ時代でさえ、ここまでではなかったです。

サッカーの試合へ行く時、私が望むことは、変わり果ててしまったのでしょうか。

【柏レイソル 6-0 鹿屋体育大】
▼1本目(山下、玉田、山下)
ピント、近藤、永田、渡辺、落合、下平、増田、リカ、明神、玉田、山下
▼2本目(ゼ、宇野沢)
清水、近藤(根引)、明神(小峯)、中澤、落合(茂原)、永田(大谷)、
増田(田ノ上)、加藤、谷澤、玉田(宇野沢)、ゼ
▼3本目(矢野貴)
南、根引(石川)、中澤、小峯、永井、大谷、田ノ上、茂原(中井)、
谷澤(矢野哲)、宇野沢(広庭)、矢野貴

これを見てまず思うのは、菅沼さんが前の試合で負傷リタイアしたのは、
悔しいけれど事実か…ということです。このアピール期間の離脱は痛すぎます。

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街を自転車で走っていると、レイソルがこの街にいたら練習見に行くのに、
早く帰ってこないかな、と頻繁に感じる自分へ、ちょっとビックリします。

たとえ前日に発表されたままのメンバーだとしても今(本当につい先程)
BSで場内の派手すぎる映像を使った日本代表メンバー紹介を見た時、初めて…かな、
予選が始まった、と緊張を覚えました。テンションが上がったんです。
Sさんの日記を見て、気がのらないなあと思いながらユニを着たんですけど、
やっと、今日は特別な、大事な試合だという実感がわいてきました。
ジーコジャパンになってから初めて、ようやくといいますか、マジメに見れそうです[19:11]

試合が始まってから思ったのは、やっぱり五輪代表の予選は行こうと(幕張から
国立まで何分かかるか知りませんが…)いうこと。上で、頭では分かっても
気分が乗らないなんて書きましたが、画面左上の数字が増えるたびに高まる
不思議なパッションはやはり理屈とは連動してなくて、あの興奮は、脳が
記憶しているのではなくて、肌がもっと深い部分で覚えているんだと悟りました。
理屈はしょうもない試合と一蹴するけれど、魂の奥底に刻み付けられた何か、
得体の知れない…サッカーが好きだという大元の熱情が反応するのです。
まあ、それをかきたてるようなヒヤヒヤする前半だったのは確かですが。

ワールドカップに出なければ、予選を突破しなければしょうがない―高原さんの
言葉が全てでしょう。今までの経過がどうであれ、最終的な評価を決めるのは
オリンピックの予選を抜けられるかどうか。どんな過程も、突破できたか
できなかったかの二択の前には、霞んでしまいます。そして、今までに
どんな試合をしていようと、目指してきたのは最終予選であり、最終予選は
理由をつけて回避することもできず、その試合が来たら応援するしかないのです。

本大会とその予選で出した結果(スコア)が全て―それがナショナルチーム[20:22]

ついに私は7年前の記憶を取り戻しました。記憶というか、感覚を。
全く点の取れない代表に、焦り始めるスタンドと放送席。けれど、私は
取り付かれたように同じ言葉を胸で繰り返していたのです―まだ終わってない。
そう、それが7年前の秋、どれだけ辛いことがあっても、傷ついても、
何のあてもないと知っていても繰り返し言い聞かせていた言葉なのです。
だって、あの時は諦めなかったから終わらなかった…フランス行けたんだから。
私はそれを知っている。覚えている。サポーターが持てる唯一の武器。

いろいろな感情が蘇ります。初対面のオフ会で、私を絶対相馬直樹主義者
(この単語自体懐かしすぎる!)と知りながら、それでもなお面と向かって
相馬さんの悪口を―「相馬は日本の土を踏むな。中央アジアに骨を埋めろ」と
言われ、本気で刺し違えようとさえ誓った夜。千駄ヶ谷の夜に舞った歓喜。

ごちゃごちゃ振り返ったり分析したりは、終わってからすれば良いのです。
次の試合が始まるまで、私も文句を言い続けるのでしょうから。それでも。

長い長い道を歩いていく灯火が私の中でついた、だから私は代表と歩いていく[21:22]


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