Land of Riches


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 2003年08月16日(土)   FOCUS 

キーを叩く暇がないのは、幸福?

スパサカサイトのスコアビューアをリアルタイムで90分(いや、今日は18時半開始の
試合があったから、厳密にはもっと長いか…)起動させていたなんて、いつ以来でしょう。
スタメンをチェックして、スコアが動けば得点者を確認して―今の私には、それが
煩わしい作業なのです。煩わしいというか、手間をかける必要を感じないというか。

LRへ記憶を塗り付けるよりも優先すべき作業に思いのほか時間がかかっているのですが、
思えば、2年前、私に千羽鶴の糸通しを教えてくれたのは祖父でした。地道な作業が好きで、
広島へも広告で折った(…おそらく先日燃えた中にあると思う)鶴を送っていました。
その祖父も、今では闇に浮かぶ岐阜提灯に誘われ現世へ戻ってきているかも、という存在。
話を聞いてくれる人がいないと嘆く祖母の隣にあるのは、日光で暖められると自然に
首を上下動させる人形。親戚が集まれば、従姉妹の中で結婚する者が出始めたために、
話題は結婚の順序―平たく言えば「嫁ぎ遅れ」の話題ばかり。私はしたいとも思いませんが。

2年という歳月は、人が変わるには十分な長さ。何度も何度もここに書いてますが。
私は応援する対象をなくし、ぼんやりといろんな試合の経過を見ているだけなのです。
ほんの少し、個への愛着にほだされて―柏と京都の対戦では、“彼”がいないという
理由だけでサンガを応援し、町田さんのゴールに喜び…そして、最終的な結果を見て
来週、長居(セレッソvsレイソル)へ行かなくて済むかと安堵し、落ち込み。

どの試合へ行っても感じます。チームの勝敗で翌日の機嫌が左右されるほど、
その浮き沈みに一喜一憂できる人が羨ましいと。私は、95年以来のサッカーファン生活で
本当の意味で感情移入できる対象を見つけられなかったのです。いや、それを
失ってから気づいたというか。そういえば、今日、二軍で川崎さんが投げたらしい…。

だから、私は、ただ、残っている熱情に従って、欲望の命ずるままに全国を駆けるのです。


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