Land of Riches


IndexBeforeAfter

 2001年04月28日(土)   嵐が丘 

言葉は意思を他者へ伝達するための媒体です。意思を正確に表示しようとあがくこともあれば、
全く考えもしてないことをでっち上げ、それこそが真の思いだと偽って伝えることも可能です。
前々から言っているように、嘘つきや演技が大嫌いな私にとって、
そういう行為を強いられる場面ほど辛い時はないんですけどね…(遠い目)
あっさり言われるんだろうけど―それが大人のやり方、“正しい”方法だ、と。

自分の意志を他人の心ごと(苦笑)貫くこと、自分の体験をこれみよがしに語り散らすこと、
それを美しくない…醜いと感じる価値観は、恥を恐れる日本人根本(notネモト(お約束))のもの?
個性が強いという美辞で覆い隠せるほど周囲からの浮き上がり具合が“ちょうどいい”か、
悩んでしまうのは人目を気にして生きているからでしょう。沈んではいたくないくせに。

昨日は疲れてしまって具体的に書けなかったので(微苦笑)お出迎えプチ報告を。
今回は3袋持参しました。どうもこうやって事前に“どうしても会って渡さないと!”と
自分へプレスをかけないとアクションに移れないのが私らしいです。気弱…。
(そして本来それ以外に設定されていた“メインターゲット”の不在に最後まで振り回されたのでした。
抽選会に行く可能性があるのは、事前には考慮していたんですけど…それをデリートしたらしく…)

U-20には4/27生まれが二人いて、うち一人が担当(まだページ作ってないヒトデナシは私(死))の
田原さんなので無視するわけにはいかず、田原さんには既製品のクッキーを、
20歳になる昇平さんにはチリ産(本当はアルゼンチン・メンドーサ産のフルボディにしたかったんですが
高くて断念(泣))の超格安ミニ赤ワインを用意しました。で、羽田さんには日刊のパラグアイ戦記事(…)

『TITLE』でも奔放なトークを披露している田原さんですけど、いつもファン応対は礼儀正しくて、
その明るい笑顔が大好きだったりします。ちなみにアルゼンチンは「おもしろかったです」だそうで。
肉漬け生活もなんのその、といった元気な姿に、本当、安心しました。なにせ一人だけほぼ3試合分出場…。

ちょっと疲れた表情の羽田さんには、何も聞けず(あーあ…)ポンちゃんとご対面させたのみ。
いや、それだけでも十二分にやり過ぎなのは重々承知でございます。
いいんですけどね、言いたいことがあるから、それをしたためて、渡してるんですし。
(誤解されたくないので…疲れた、といってもほんの少しですよ。機嫌が普通よりちょっと下、の方が正確かな?)

昇平さんは、遠征4試合中、最初と最後の試合にしか出てないので、またおなかを壊したりしたのでは、と
密かに心配していたのですが、「全然大丈夫でしたよ(^^)」とこちらの心配を
あのスマイルで打ち消してくれました。本当、良かったです…(そんな心配されてたのか、と思ったに違いなし)

とにかくハードスケジュールをこなし、更に30時間のフライトを終えた後とは思えぬぐらい
みんな元気で、日本に戻ってきたのがそんなに嬉しいのか、それともやっぱり彼らがすこぶる若いのか、
寿人さんの日記によると、帰りに寄り道してご飯を食べにいった選手もいるみたいです…(^^;
日曜のJに出る選手も少なからずいそうですけど、帰ってきてからもコンディション調整にだけは気をつけて!

…昨日の鹿島 vs 東洋大のTM、青木さんだけ出場しました。すごい気に入られようです。
これ以外のことは思いつきません(苦笑)他の三人はのんびりまったりしてたみたいですけど。
阿部勇樹さんが無茶をして(これくらい曖昧な書き方にしないと間違った文になりそうなので)
手術→リハビリ5ヶ月を強いられることになりましたが、昨夜の「すぽると」で肩を痛めた投手特集をしてて、
取り上げられた3人のうち2人が好きなピッチャー(岡林洋一&今中慎二)だったので、
ものすごい切ない気分をして見てました。とても酷い質問するんですよ。「あなたにとってリハビリとは?」

ボールを奪われた選手は、ギターを奪われたギタリスト、タイプするキーボードを奪われた物書き、
歌を忘れたカナリアです。そんな時間の意味、そんな時間で得たもの。
私を背中で泣かせた1992年の日本シリーズでの活躍と引き替えに肩を壊し、結果的にそれで選手生命を奪われ、
指導者の道を選んだ(二軍の投手コーチになっていたなんて知らなかった…)岡林さんは、
現役時代を不完全燃焼だと回顧し、おのれの経験から若手の投げる量を制限してしまっているかもしれないと
悩んでいました。苦しんだ時間の意味を、明確には見出せずに。
#どうでもいいですが、若かりし日の私を号泣させた奥様が相変らず超お美しくて切なかったです…。

そして、かつて、ナゴヤ球場でその名をコールされるたび、負けを覚悟した華奢なサウスポーは
すっかりその面影を失い(いろんな意味で)、けれど、それを取り戻そうと二軍で闘い続けているのです。
失われた時間。代わりに得たのは精神力、そして野球への愛…。

無意識で損得勘定を繰り返しながら生きているのが人間だとは思いますし、究極的にどんな選択がベターかなんて
人生が終わりを迎えない限り分からない気もしますけど、やはり、被害は最小限に食い止めるべきでしょう。
結果論、そうなんだけど。その人の人生はその人にしか生きることのできないものだから。

あたしはあたしの人生を生きるしかない、それしか許されない…。

ワールドユースのスケジュールが見えてきました。でも私の6月後半は霞んで見えないまま。
………こんなことはここで書くべきではないのかな………6桁単位でお金を貸して下さる方(必ず返します)、
決勝トーナメントまで付き合って下さる方を真剣に、本気で募集する必要に迫られつつあります。
募集、といってもどこですればいいのかの段階で、既に戸惑っているのが正直なところですが。

自分の頼りなさ、情けなさにものすごく腹が立ちます。役立たず。
でも、信じてなかった…予想を超えてアジアの壁を突破した時から、そうするために生きてきたから、
そうできない自分は絶対に許せないのです。無論、まだあの頃は、心もそれほど病んでいなかったのですが。

あてになるもの。そんなものないのかも。おのれ以外。自分を試すために一人で飛び出そう、という勇気は
かつて同じように貯金していた頃にはあったのに…私も老けたのかもしれません。いや、確実に老いてます。

流されるまま、惰性で、日々過ごし、疲労にもてあそばれ、
いつも鳴らないわびしさを呪っている携帯が鳴れば無視したくもなり、
欲しかったはずのものまで失って、何を求めているのかさえ気づけなくなり、無意味な人となる。
空気のようなもの。存在感のない個体。地球の資源を無駄に費やすもの。いやな、奴。

私も、闘わないと、いけないのかな…彼らが直面するのとは、似ても似つかぬ、内なる、敵対者。
かっこよく書けば葛藤、せめぎあう心の破片たちがすり減って見えなくなるぐらい小さくなってしまう前に。

心が干乾びて、乾いた大地のようにひび割れ、やがて砂漠と化し、小さな砂は世間という嵐に吹き飛ばされ、
感じることすらできなくなった私の胸に残った、理屈では説明できない暗闇…そこへ光をさし、
残ったかけらをかき集め、せめて、ヒトとして最低限度の機能を維持しているもの、それが、パッション。

私を前へと突き動かす唯一の原動力は熱情。勢い任せ、すぐ冷めてしまう…でも胸の奥にいつもあるもの。
だから、だから、今、視野に入っている対象、瞳に映るものだけが、きっと、真実で、
目を背けたくなるようなものは、少なくともこの瞬間は必要じゃない、多分そう、そうだと信じてる。

Catch the Fire.

今日の一言:「ウッチーが左サイドで出るんだね!」


やぶ |MailWeblog