anxious for Heaven

鳥かごなんて、最初からなかった。

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2011年04月04日(月) 最近
2月下旬から福岡に帰省し、3月12日に帰ってくる予定だった。
…か、震災でとりあえず1週間、延期。

帰宅後は、一時避難(といっても隣の市から、計画停電の影響もあって)してきていた義妹と4人暮らし。
気晴らしの話し相手も出来、割に楽しく暮らしていたけれど、先週、その義妹も自宅に戻った。


そしてここ数日。
冬寿が目に見えて、調子が悪そう。
いつもイライラしている。夜中、高確率でうなされている。
自分では、あまり気にしていないつもりだと言っていたけど、震災の影響なのは確かだ。
被災地、しかも福島が地元で、親も親戚も中通りに住んでいる冬寿、不安にならないわけがない。
原発問題がグダグダしてきてからは、ましてや、だ。
親戚だけじゃない、自分と共に暮らす愛娘にだって、長期的に影響がないとは言い切れないのだし。



一体何を不安に思えばいいのか、それすらわからない状況が、一番不安だ。
だから、何でもないことまでイライラする。

時々、そうこぼしている。

…わからないことが多過ぎて、たぶん、誰だって何某かの不安を抱えているんだろう。
皆が皆、どこか余裕をなくして、カリカリしているなって、最近、よく思う。

それは私も同じではあるんだけど、でも、私はたぶん落ち着いているほう。
事態を楽観視なんてしていない、どちらかといえば『危険厨』に含まれると思う自分自身。
でも、わからないことは徹底的に調べるし、そうして少しでも何かを把握しようとしている分、きっと、不安の対象が朧気ながらもわかっているから。
だから、今は、支える側に回れているんだと思う。



不安を抱えるのは当たり前であっても、それを独りで押し殺していることは、当たり前でも何でもない。
抱える不安を、根拠なく打ち消そうとしたり、目を背けようとすることが、きっと、一番良くないって。
それは、自分が経験してきたことだから、よくわかっている。
そんなことをすればするほど、絶対に病んでいく。
特に今回みたいな、先の全く見えない状況では。


不安にならない方がおかしい。疑問を持たないほうがおかしい。
だから、冬寿がおかしいだなんて、これっぽっちも思ってない。
悩むな、しっかりしろ、だなんて、今回ばっかりはさすがに言えない。
だから、ただ『不安だよー』ってそれだけでも、言うことは全く変じゃない。
むしろ言ってほしい。
私には、確かに何も解決できない。何の力もない。
だけど、不安な気持ちを聞くことや、折れそうな心を支えることは出来るかもしれない。
幸い、今、私はどちらかというと、しっかりしてる。
だから、話せ。頼れ。打ち明けろ。甘えろ。
何も出来なくても、頭を撫でて落ち着かせてあげることくらいは出来るかもしれないんだから。
そして、私がダメになりそうなときは、逆に同じことをしてくれればいい。
今までだって、そうして、どちらかがヘタレて、どちらかが支えて…を繰り返して、何とかここまで6年間やって来たでしょ。
そういうものじゃないの?家族って。



と、さっき言ってみた。
我ながらクサイとは思うけど、でも、本音。


そうしたら、少しは気が紛れたのか、今は隣ですぅすぅ寝ている。
また後で、うなされちゃうのかもしれないけど。
そうしたら、最近いつもやっているみたいに、抱き締めて頭を撫でてあげればいいだけのことだ。
(でも本人は覚えていないらしいんだよなぁ…放置して寝るぞゴルァ)


少しでも笑っていられる時間が出来るように、私はきっと、明日もボケる。
(いや、まぁ素でもあるんだけどね、アフォなのは)
妙な自作ソングも歌うし、不思議な踊りだって披露する。
(それも素の部分だってあるわけだけど!)
苦笑いでも、馬鹿馬鹿しくて笑っちゃうだけでも、それでも、何でも。
笑えることは大事だって、それだけは確かだから。
そのためなら、別に、年甲斐がなくてもいいし、いくらでも誇張したアフォになれるよ。



本気で大事な人以外には、割とドライになってしまえる、ここ数年の私だから。
本気で大事な、数少ない人のためになら、いくらだって体を張って馬鹿をやれるし、強くもいられる。

一緒にいられると思ったのは
たぶん、間違いじゃない。
written by:Kyo Sasaki
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