anxious for Heaven

鳥かごなんて、最初からなかった。

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2004年07月20日(火) 君に会いに行く。
父親と弟と3人で、門前仲町の飲み屋に。
安定剤を飲んでいた上にビールを飲んでしまい
さらにバスの揺れも加わって、軽くほろ酔い。

そして冬寿に電話した。
元気がなくて、魂の抜けたような声だった。

面接、落ちたんだって。
次に会える予定だった木曜日と金曜日、別の面接だって。
だから会えないんだって。
2年間勤めた職場と今日でお別れで少し寂しいんだって。
きちんと挨拶できなかった人もいて心残りなんだって。
次の仕事の目途が全く立たなくて不安なんだって。

仕方ない、よね。
私がいたから、私の存在ゆえに
彼は職場を変わることを早まったのかもしれないと思うと
責任の一端は私にあるような気がして。
彼の感じている虚無感や寂しさを
私も負担しなければいけない気がして
私が軽減してあげなければならない気がして

思わず口にしていた。

「明日会いに行くよ」

会いに行ったとしても
実質は1時間も一緒にいられないかもしれない。
その1時間のために4000円と5時間を使っても
今の私は後悔しないって思った。

酔っているから、テンションが高いから、後先を考えていないから。
だからかもしれない。でも思った。でも決めた。

明日、会いに行く。少しでも。
手を繋げなくても、キスできなくても、いい。
ふたりで1杯のコーヒーを飲むだけでいい。

そのくらいのことをしてあげられなくて
なにが恋人だ、って思うから。
今の、私はね。

一緒にいられると思ったのは
たぶん、間違いじゃない。
written by:Kyo Sasaki
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