橋本裕の日記
DiaryINDEX|past|will
12年ほど前から血圧が上がり始め、9年前にはとうとう最高血圧が180を越えるまでになった。耳鳴りや眩暈に襲われるようになり、心臓に不整脈があらわれ、夜中も熟睡できなくなったので、近所の市民病院に行った。病院で医者から、「心臓肥大や動脈硬化もはじまっていて、このまま放置しておくと心臓病や脳機能障害もおこしかねない」と脅かされた。
そこで降圧剤を飲み始めたが、そうすると体がだるくなったり、眠くなったりと、いろいろと副作用が現れてきた。それでも下がらないので、1錠を2錠にふやしてもらい、毎朝せっせと飲み続けた。そうすると今度は胃痛がおこり、降圧剤に加えて胃薬まで飲むはめになった。
これではいけない。なんとかこの薬物依存から脱却したいと、高血圧関係の医学書をよみあさった。そうしているうちに、高血圧の原因がわかってきた。結論を言えば、心臓が頑張りすぎているのである。だから心臓の負担を軽くする生き方をすればいいわけだ。
心臓ががんばらざるを得ない原因として、「仕事のやりすぎ」がある。もう若くもないのに、仕事を抱え込んでいた。周囲の期待に応えようとしてつい能力以上の仕事をひきうてしまう。これがストレスとなって心臓にのしかかっていたわけだ。
そこでもう見栄を捨てて、適当に仕事をこなし、年休もぎりぎり年間20日間とることにした。生徒や同僚や上司から「あいつは教師失格だ」と陰口を叩かれるかもしれないが、そうしたあまりありがたくない評価も自分の健康のために甘受しようと決めた。こうしてオーバーワークからくる心の負担やストレスをできるだけ減らそうとした。
これと同時に、体重を減らすことも考えた。ものの本を読むと、体重を減らすことで心臓の負担はかなり軽減されると書いてある。そこで当時70キロあった体重を60キロまで減らすことにした。一日3食ではなく、朝と夜は0.5食にして、「一日二食」を目差した。
さらに、毎日30分は散歩することにした。仕事と体重の減量、そして適度の運動、この3つを実行するようになって、しだいに血圧が下がり始めた。2錠飲んでいた降圧剤は1錠になり、やがて半分に割って服用するようになった。
そして今年の春からはもう薬はまったく飲んでいない。それでも最高血圧はたいがい140未満におさまっている。こうして私は薬物依存から脱却した。眩暈や耳鳴り、不眠に悩まされていたのが嘘のようである。できることなら、今後も薬物とは無縁のすこやかな生活を送りたいものだと思っている。
(今日の一首)
なにごとも控えめがよし減食で 心身かるくこころも虹色
|