橋本裕の日記
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2005年08月31日(水) 橋本流政治学入門

「経済学入門」を書いてから、5年がたった。続いて「政治学入門」を書くつもりだったが、なかなかこれが書けない。いちおう構想はできているのだが、書き始める踏ん切りがつかないうちに歳月がながれてしまった。

「経済学入門」のキーワードは「市場」だった。「いかに最大多数に最大利益をもたらしうる質の高い市場を実現するか」ということが経済活動の本質である。わたしの「経済学入門」はこうした見地から書かれている。

 それでは、「政治学入門」の場合の中心概念は何か。それはいうまでもなく、「共同体」である。「いかに最大多数に最大幸福をもたらしうる質の高い共同体を実現するか」ということが本質である。こうした本質が押さえられれば、あとは技術的な問題だから、理論の構築それほどむつかしいわけではない。

 しかし、次第に本格的なものをという欲がでてきた。アマゾンで政治学の専門書を注文したりして、ホッブスやロックにまでさかのぼって古典を渉猟しているうちに、次々と読みたい文献が出てきて、収拾がつかなくなった。まだ充分読み込んでない本が本棚に並んでいる。これらを研究してからと思っているうちに時間が過ぎていく・・・。

 「共同体」は「市場」の上位概念である。だから、「経済学」をしっかり基礎付けるためには、「政治学=共同体論」を完成されなければならない。そうした気持が最近はとくに強くなってきた。このポテンシャルがあと少し高まれば、「経済学入門」のときのように、一気に書き上げることになるかも知れない。

 経済学の市場は共同体を前提にしている。はやりの「自由競争」も実は、その前提に「共同体」の存在がある。共同体が成立していて、はじめてルールに基づいた自由な競争が可能になる。ところが経済学者の多くはこの前提を軽視している。

 経済活動によって、その前提となる「共同体」を破壊するようなことが起こっても、これを視野にいれることをしない。ここからさまざまな思い違いや、不幸が起こってくる。

「共同体」はある意味で人生のセイフティネットである。これがあって人々は自由に、果敢に挑戦することができる。お互いを信頼しささえあう「共同体」があって、はじめて個人の自由な活動が可能であるということを、私は「橋本流政治学入門」のなかで強調したいと思っている。


橋本裕 |MAILHomePage

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