罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
| 2002年05月22日(水) |
関係のロープ 缶太郎 |
関係ってのは、糸や紐、縄みたいなイメージがあるのね。 『紅い糸』とか『関係が切れる』とかそういう言葉の所為かな。
初対面のヒトと逢った時、それは細い糸のような関係なのだろう。 しかし、悪いイメージを抱けばそれは黒く染められ、 一目惚れしちゃえば一方的に紅く染まってたりするんだろう。
それから放って置けばその関係は細い糸で終わるし、切れるかもしれない。 しかし、再アプローチによって糸を増やし、紐を編んで縄にも出来る。 色を染め直したりする事もあるだろう、『見直した』とか。
でも、自分に自由に出来るのはその関係のロープの半分。 人それぞれ、誰に対してどんなロープを造っているかは違う。 だから、ロープはいつも半分の所で太さや色、編み方が違う。
そのヒトを必要とした時、皆そのロープを引く。 必要さにも応じるだろうが、 だいたい自分の造ったロープの強度に合わせた強さで引っ張る。 だから、関係が細い間は結構慎重に引っ張っているはずじゃない? 太くなれば多少なりとも強引に引っ張っていると思うけど。
あまり強引に引っ張ると、どちらか半分の強度がもたなくて切れたりする。 あまり長い間引っ張って居なかったりすると、ほつれたり解けたりする。 たまに編んだり、補修・補填してやらなきゃいけない。
色も重要。 近い色ほど結合部の結合力が強い。…と考える。 こっちは恋人カラーで編んでいても、向こうが友達カラーで編んでいたら、 恋人として引っ張っても切れるなりほつれるなり。 その場合、友達カラーでも結構編んでるから友達としてなら大丈夫なのだろうね。 ちなみに放っておくと色は褪せるモノ。 染め直しも重要、白髪染めと一緒。
編み方が雑だったりすると、ロープは引っ張っても伸びたり切れたり。 幾ら引っ張っても相手に大した力が届かない。
…友達が恋人と上手くいってないと言う話を聴いてたら、こんな事を考えてた。 幾ら言って聞かせても馬の耳に念仏、右から左へ抜けていくそうな。 ああ、その恋人とやらはその恋愛関係において大した編み方をしてないんだなー。 それとも彼氏って立場に満足して補修や染め直しを怠ったんだなー、とか。 双方が絶えずロープを補修しないと、関係は続かないんだな、って。 今更人間関係の困難さに気付かされたのでした。
…貴方は大切なヒトとのロープ、しっかり監督・補修してますか? 僕は結構怠ってることに気付かされた。
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