罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
異なる思想と希望と要求が入り混じって頭の中を走りぬける。 訳わかんねーよ、全員の言うことなんか聞き切れない。 その内、僕って存在が押し潰されて気を失いそうになる。 僕の望むことが僕自身にすら判らなくなる。 確かに僕の欲求は薄くてつい他人に合わせてしまうけれど、 僕だってああしたいこうしたいってコトはあったはずなんだ。 頭が割れそうに痛い、 ああ、少なくともコレは僕の望むところじゃない。
…助けて欲しい、いや、助けなんか要らない。 泣きたい、でも男の子は泣いちゃいけない。 ここから逃げ出したい、それは合理的じゃない。 死んでしまいたい、悪いけどまだ生きて居たい。
早く答えを出してしまいたい。 彼が、僕のことを好きなのかどうか。 でも、はっきりしない今の状態だからこそ、上手くいってるのかもしれない。 まだ様子を見ようよ。 何度も逢ってお互いを知ってからが良いって、彼も言ってた。 はっきりなんかさせなくて良い。
そのもやもやの状態でも進んでいける強さがあれば。
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