J (3.秘密の恋愛)
8. 誤解 (2)
私としてはレイに聞きたいことがあった。 それはもっぱら気になっているレイの彼氏のこと。(参照こちら)
どこかにいるのか、それとも帰ったのか、 それとも、来ていないのか、。 そして。 直会に同席するのか、否か。
聞きたい、、、。 だが、。
この車の中では聞けない。
聞けば何故そんなことを私が気にしているのか、 その下心を暴露するようなものだ。
私がレイに恋愛の情でもって好いていること。 そしてそれを消し去る努力をしていること。 このことは決して誰にも知られてはならないことなのだ。
まして。 今は葬式の最中じゃないか。 またしてもそんなことに頭をめぐらす自分を恥じるべきだ。
私はそんなことを思いながら車に乗っていたのです。
・・
墓につくとまた私はひとりになりました。 私は誰が誰やらまったくわかりませんでしたので、 レイの親族と思しき集団の後方に立って、 納骨が済むのを待つのでした。
納骨の後、手渡されたお線香を墓前に供え、 やがて全てが滞りなく済んで。
一同が場所を移すままに私も移動するのでした。
直会の会場へと。
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