7. 葬式 (13)
その後葬儀は恙無く終わり、施主の挨拶も済み。 参列していた弔問の客も散り散りに帰り始める。
私は所在無くその場に残る。
(直会に出て貰え、って言ったって、、。)(参照こちら)
勝手知らぬこの土地のしきたり。 いったいこれからどうするというのだ。
と、そこへレイが近寄ってくる。
「工藤さん、今日はありがとうございました。」 「あ、いや。辛いね、レイちゃん。気、しっかり持ってね。」 「はい、。でも、もう大丈夫です。泣くだけ泣きましたし。」 「そうか、。」
私はじっとレイの顔を見る。 レイは恥ずかしそうに首を傾げる。
「泣き腫らした顔、ヘンでしょ?」とレイ。 「い、いや、そんな、。」と私。
・・それよりも。 これからどうするんだい? ・・・これから? お墓に納骨に行くの。
・・お墓? ・・・すぐ近くなの。 ・・俺も行くのか? ・・・だって、直会に出て貰えるんでしょ? ・・ああ、まあ、それはいいのだけど。
(だけど、どうしていいのかわからんのだよ、) (あの車に乗って。)
(あの車?) (そう、あの車。あの車、お姉ちゃんの旦那さんの車なの。 さっきお話しておいたから。)
と、レイは小声で言って私から離れる。
なんとも。 なるようになれって感じになっていきました。。
(7. 葬式、の項 終わり)
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