J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年05月26日(月)    「ホテル、、、」義母は私の顔を伺いました。

J (2.結婚)

10. 義母 (2)


確かに私は愚かでした。

義母に問い詰められて批判的に当たられても仕方ありません。

私がもう少しの配慮をすれば、
こんなことにはならなかったかも知れないのですから。



義母は私を問い詰める、事の次第を知るために。

「それで、どこで何をしたの?」
「、、、ええと、まず、結婚式の翌日、ゆっくりしてから車で伊豆に向かいました。」
「まあ、翌日!、あんなに遅くまで友美を引っ張りまわしたのに!、」
「ですが、それは、予定していたことです、お義母さんもご承知のことで、」

義母は睨むような眼差しを私に向けました。

「、、、それで?」
「それで、途中で軽食を食べて3時過ぎに錦ヶ浦に着きました、」
「まあ、錦ヶ浦!、、、あんな危ない所に、、、!階段を上ったり下りたり、
 妊娠している友美には無謀じゃないですか、純一さん、」
「え、ええ、ですが、、、」

私なりに気遣いながら歩いたんです、(参照こちら
、、、その言葉は言えませんでした、
義母は私の言葉を遮るように言葉をつなげたものですから。

「いえ、無謀です、純一さんは男だから女の辛さが分からないのです。
 友美はおとなしい子だから、たぶんその時も辛かったのです。
 それを、あなたは分からなかったのです。、、、」
「、、、は、はい、すみません。」
「それで?」
「それでとは?」
「その後どうしたのですか?」
「えっと、ホテルに行きました。」
「ホテル、、、」

義母は私の顔を伺いました。
その目はイヤラシイ目をしていました。


く、そうだよ!
セックスしたよ!

私はそう吐き捨ててその場から立ち去りたくなりました。

が、そうはできません。

じっと、次の言葉を待つ私でした、、、。



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