Christmas Seed
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2002年12月16日(月) |
ノーベル賞の聖ルシア |
ノーベル賞受賞式前後にはいろいろと伝統的な催しがあるという事で、 今回の受賞者コンビが事前にいろいろな噂をしている場面をTVで見ました。 「女の子がロウソクを持って受賞者達の間を回るらしいですよ」 「女の子?」
キャンドルを頭にかかげた白いドレスの少女達が歌を歌う、 それは「光」という名を持つ聖女、聖ルシアのお祭です。 (クリスマスのあれこれ・14 参照)
常時濁った明るさの中に暮らす日本人の眼からすれば、 由緒ある市庁舎での受賞式でも、華麗なディナーの場面でも、 受賞者達が移動する際にちらりと映るストックホルムの街でも、 一日に5時間程しか昼間のない冬至の時期の北欧は 常に一種透き通った色合いの闇が支配しているように見えました。 その闇の中に効果的に配された花と灯は、 このうえなく貴重で、心魅かれるものに思えます。
あふれるほどの陽光に恵まれた当地でも、 せめて夜は白々とした照明は抑えて、 闇に映えるキャンドルと豆球のイルミネーションを点し、 太陽の恩恵を称えたいと思います。
(ナルシア)
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