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2003年06月25日(水) 音楽のA先生へ。
中学3年間の音楽教師は、良くも悪くも変わり者だった。
論理的に物事を考える、中学生から見れば難しい先生。 強引に理屈を並べてきて、言葉では絶対勝てないという、 生徒から見れば怒らせるわけにはいかないという恐怖を抱かせる。
他の先生の方針とはかなり外れている。 それが「正しい教育」と呼んでいいのかどうかは知らない。
何故か、ただの公務員のくせに英語・独逸語・仏蘭西語・伊太利亜語が分かる先生。 歌のテストにはビデオを撮る厄介な先生。 外国語の歌を外国語で覚えて歌わされた。
私が高2のとき、ベトナムの日本人学校に赴任してった。 気が強いし声も大きくて威圧的なくせに病弱。
当時、今よりずっと気が弱かった私は、 やはり些細な反論すらできなくて、話を振られれば相槌を打つだけ。
中2のときだったか。 先生の目には、私は「成績のいい良い子」として認識されていた。 学年の成績管理は彼の仕事だったからだ。
どうでもいいけど、一人一人の個々の科目の点を覚えている、 とか言ってしょっちゅう自分の記憶力を自慢してた。やな感じ。
音楽の授業中、ひと悶着あって、急に私に話を振ってきた。
うろたえながら一言答えると、
「おまえ、心が冷たいな。いくら頭が良くたってだめだ」
間髪空けず、私の次に当てた子がきちんと先生の求める答えを答えると、
「そう、その通りだ。」
その後、私に向かって、よく覚えてないけど、罵るような言葉を貰った。
私が中1・2年の時、先生は担任を持っていなかったのに、 3年になって、いきなり私のクラスの担任になっていた。
始業式の担任発表で、クラス全員が驚きと高校受験への絶望のような気持ちになってた。
奴の考えが基本的にアメリカンなので、 座席は自由だったりした。 でも、ひいきが酷い。 成績が良かった私はターゲットにされ、
「ほらSはこんなにきちんとしとるじゃないか」
何かにつけて、出来の悪い男子とかに叱る時、私を引き合いに出した。
私はただ、先生が怖くて、機嫌を損なわないようにしていただけで。 成績でしか判断してないんだな、と思っていた。
去年私に言ったことなんて、すっかり忘れているようだ。
音楽教師なのに、受験が近づいてくると早朝英語の授業を開いたりしていた。 出席は自由とか言いながら、「受かる気ないんだな」とか言って、殆ど全員来させていた。
先生、1月の成人式で、あなたに会いたくありません。 今の私のことは、突っ込んで聞かれたくない。
時々、あの時の言葉が思い出される。
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