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2007年10月01日(月) 海からの贈物

茶房高円寺書林で何気なく買って読んだ、アン・モロウ・リンドバーグ(飛行機のひとで有名なチャールズ・リンドバーグの奥さん)『海からの贈物』が本当にいい。100年前に生まれた人の書いたものが、私に響いてくるなんて不思議だ。そうでもないか。おばあちゃんより少し年上だと考えれば。

『暮しの手帖』最新号の、松浦さんのエッセイとほとんど同じことが書いてあり、驚く(引用は『海からの〜』)。

浜辺での生活で第一に覚えることは、不必要なものを捨てるということである。どれだけ少ないものでやって行けるかで、どれだけ多くでではない。それは先ず身の回りのことから始まって、不思議なことに、それが他のことにも拡がっていく。最初に着物で、勿論、浜辺で日光を浴びていれば着物の数は少なくてすむが、それは別としても着物をそう何枚も持っていなくてもいいことに、ここに来て急に気が付く。

彼らはまた、今日着るものについて悩まなくてよい自由についても書いている。私がここ2〜3年、夏はVネックTシャツ、冬はVネックセーター(春と秋は木綿素材、真冬はカシミアかウール)と決めているのも、これが理由だった。共感が得られたようで、なんとなくうれしい。

余計なものや煩わしいものをなるべくなくしていって、料理や掃除洗濯、お布団干しなどを一生懸命やりたい。夜にお風呂に入って料理をつくり、12時には床に入って朝6時に起きる。仕事をなるべく人生の一部分に留め、一緒にいる人との生活を大切にする。こうした当たり前の繰り返し、むしろ退屈だと言われそうなルーティンを「したい」と書かねばならぬほど、この世界には不自然で余計なものが多い。

今日は雨。10月が始まった。肉じゃがとなめこの味噌汁、納豆。須賀敦子の日記を読みながら、先に眠る。そうだ。今年はこたつをどうしようか。


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