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2003年01月03日(金) 紅白歌合戦

久しぶりに、実家のこたつで紅白を見た。
去年はバイトをしていたし、おととしはミレナリオを見ていた。

隣には父と母が居て、
机の上にはみかんがある。
絵に描いたような大晦日。

「多くの人が幸せだったこととそうでないことを実感するのが、
『紅白』が流れている時間帯ではないだろうか。」
朝日新聞のテレビ欄のコメントに共感する。

BEGINの『島人ぬ宝』を初めて聞いた。
とてもいい歌で、
ぽろぽろ泣いてしまった。
不思議な出会いだと思った。

毎年こうして一年が終わり、
新しい一年が始まる。
きっと6月頃には
今日の清々しい気持ちを忘れ、
文句を言ったりバカ騒ぎしたりしているのだろう。

それでもまた来年も、紅白は来る。
それぞれの歌手の一年があって、
中島みゆきの歌った場所--黒部ダムの、作業員さんたちの一年があって、
私にもいつ死ぬか分からない一年があるのだ。

それだけの、ことなのだ。
それだけのことの、ごく一瞬に、
テレビを見ながら私は泣いたのだ。



『島人ぬ宝』BEGIN

僕が生まれたこの島の空を 僕はどれくらい知っているんだろう
輝く星も 流れる雲も 名前を聞かれてもわからない
でも誰より 誰よりも知っている
哀しい時も 嬉しい時も 何度も見上げていたこの空を
教科書に書いてある事だけじゃわからない 
大切なものがきっとここにあるはずさ
それが島人ぬ宝

僕が生まれたこの島の海を 僕はどれくらい知っているんだろう
汚れてくサンゴも 減っていく魚も どうしたらいいのかわからない
でも誰より 誰よりも知っている
砂にまみれて 波にゆられて 少しずつ変わっていくこの海を
テレビでは映せない ラジオでも流せない 
大切なものがきっとここにあるはずさ
それが島人ぬ宝

僕が生まれたこの島の唄を 僕はどれくらい知っているんだろう
トゥバラーマも デンサー節も 言葉の意味さえわからない
でも誰より 誰よりも知っている 
祝いの夜も 祭りの朝も 何処からか聞こえてくるこの唄を
いつの日かこの島を離れてくその日まで 
大切なものをもっと深く知っていたい
それが島人ぬ宝


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