日記
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2013年11月14日(木) 思考することをやめないということ


昔、ネイルサロンで働いていたときに
書きかけで保存してそのままになっていた文章があったので、
いまさらだけど載せてみる。
すごくやりがいのある仕事で、今となっては
楽しかったことしか覚えていないけれど、
当時はいろいろと悩んだり葛藤があって、
でも自分の気持ちを文章にできなくて
書きかけのまま放置していたんだろうな、と思う。




折れそうになることもある


ネイルサロンといえど、何店舗も運営されている『会社』だ。
利益を上げなければいけないのは他の企業と何ら変わらない。

お店や個人の目標金額や単価が
評価や給与に直結する仕組み。
だからすごくピリピリしている。
予約は時間ぎりぎりで組まれ、
皆、時間内に「こなしていく」


そういうところ。


作業でしかない。

そう感じてしまったこともある。
そしてとてもこころが苦しくて、悲しい気持ちになった。

そんなふうになりたくはないと
思っているはずなのにね。


それでも
会社の方向性とか雰囲気とかに
どこか他人事のような 顔をしていられるのは
わたしが結婚していて
生活の心配がいらないから。
給与アップにもあまり興味がない。どうでもいいと思ってしまう。

わたしは
接客以外のどうでもいいことに神経をすり減らしたくない。
そんなことにつかう労力があったら
お客様につかいたいと思ってしまう。


そんな考え方は、この会社のなかでは、間違っている。
そんなことはわかっている。


うつくしく、完璧な仕上がりにするのは大前提で、基本だ。
一番大切なこと。
二番目は、
人によって違うと思う。
ネイリストと会話をしながら、楽しい時間を過ごしたいと思う人もいる。
無駄話などしないで、とにかく早く仕上げて欲しいと望む人もいる。
時間内に仕上げることはとても大切だ。
次のお客様をお待たせしないためにも。



たとえ高い理想や、まもりたい信念なんてものがあったとしても
それだけでは、だめで
基礎(技術)がないと。
技術を売っているのだから当然のこと。
わたしの未熟な技術で、
1時間半で1万円以上支払う人たちがいるということ。
いまさらながら痛感している。



それでも
わたしが願った未来が『今』だ。
わたしが望んだ仕事。

理想と現実はちがっていても。
それでも、

会社の方向性が変わることはないのだから
自分がスキルアップして、
速さと技術を身に付けて
『余裕』は自分でつくるしかないのだと思う。

わかってはいるけれど、
せつない。


安野モヨコのマンガ『働きマン』のなかで
セラピスト(リフレかマッサージのサロン)の人を描いた話があった。

わたしは、以前は主人公の彼氏の話にすごく共感していたけれど、
この仕事を始めてから、このセラピストの人の話に共感するようになった。

後悔しない仕事をしたい。
お客様に、「嬉しい」と言ってもらえること。
そこでしか、救われない仕事。

考えて仕事をする。
作業ではなく。
考えることをやめない。
何も考えず、作業のように仕事をこなす、そんな働き方をしていたこともあった。
昔のこと。
今は、はっきりと、それではだめで、そうなりたくないと思う。





yuri |MAIL

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