日記
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2000年12月15日(金) |
音楽には、その人の本当の姿が表れる? |
私は、10年間、ピアノを習っていました。 途中、練習が嫌で嫌でやめたくなった事が何度もあります。 「親に強制されて、仕方なくやっている」 そんな自分自身の姿勢が、嫌で嫌で たまらなかった。
でも何より私が苦しんだ事、それは、 「まるで機械みたい」という言葉。
私は6人の先生に教えていただいたのですが そのうち5人の先生に、こう言われました。 唯一言われなかったのは、一番最初についた先生 ただ一人だけ。
「感情がこもっていない」 「感情が、全く表に出てこない。」 「表現力が無い」 「楽譜通りでとても正確。でも・・・・」
苦しかった。 私には、ピアノという道具を通して感情を表現する事さえ 出来ないのだという事を知った。
好きな曲はいっぱいあった。 特にショパンが好きだった。 練習しなかったから、技術的には全く上達しなかったけれど。 好きな曲を弾いているときは、時間も忘れるほど、 本当に楽しくて、幸せだった。 家に誰もいないとき、のびのびと好きな曲だけを弾くのが幸せ。
反面、苦痛はどんどん私の心を蝕んでいった。 私は、自分の心の中を、誰かに見られるのが怖いのだ。 感情をあらわすことができない。 だから、人前では譜面どおりにしか弾けない。 無意識のうちに、「自分」を隠そうとしていた。 見透かされないように、身構えていた。
人前でピアノを弾くのがとても怖くなった。 不器用な私にとって、ピアノは、自分を表現できる場所だった。 それを否定されてしまった。 苦しかった。
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