英国人の彼女
6年間の遠距離恋愛の末、イギリスに嫁いできました。ロンドンで息子と3人で暮らしています。

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2004年07月08日(木) 負け犬気質

流行の、といっても少し時期はずれですけど、「負け犬の遠吠え」という本。まだ20代なので、みっちり負け犬定義に当てはまっているわけではありませんが、十分負け犬候補生な私&周囲の友人たちにはやはり気になる話題です。この本で描かれている、一生知らなくても構わないようなことを経験したがる、長期的視野を持たず快楽主義に走る、都会に出たがる、などの負け犬気質を読むたびに、「これ、うちらやん・・・」と思わずにはいられないんですよね。

特に、前の仕事での同期の女の子たちに、動揺が広がっています。大体、2年間の短期契約なのは最初からわかっているのに、海外とか大使館とかいう単語に踊らされて、就職の内定を蹴ってきたり、一流企業を退職してきたり。まさに負け犬気質です。結婚とか安定とか、考えている節が見当たりません。このままじゃ、気がつけば30を過ぎ、堂々と負け犬の仲間入りをしてしまうと、先日、脱負け犬対策会議と銘打って(要するに遊ぶ理由が欲しかっただけですが)友人と晩ごはんを食べに行きました。


元同期で、いまは航空会社勤務。美人で、性格良くて、何一つ欠点がないように見えるのに、何故か彼氏と長続きしないという悩みを抱えた彼女と、キャリア志向という致命的な欠陥を持つ自身の性格に加え、コミットメントを恐れる「ダレ男」疑惑の彼氏を持つ私。アンタたちほんとに真剣に将来について考えなさいよ、と我ながらアドバイスしたくなりますが、フランス料理を食べながら話したことといえば、このワインのPrivate Collectionはおいしくないだとか、メルローを置いてないなんてあり得ないとか、このチーズはもうちょっと室温においておいた方がいいとか、ベトナムで食べるフランス料理はコストパフォーマンスが最高だとか、このレストランはサービスがイモくさいとか、可愛くない話題ばかり。

お互いホテルや旅館に泊まるのが大好きなのですが、こないだ一緒に泊まった恵比寿のウェスティンも大したことなかったねえ、と言い、シェラトンはラグジュアリーコレクションじゃないと泊まる気しないよね、という意見で一致したあとで、ハッと「ねえ、これって絵に描いたような負け犬の会話じゃない?やっぱり『わたしワインとか全然わかんないの。お任せします☆』『フォアグラ食べるのって初めて。感動しちゃう』とか言わないと、勝ち犬にはなれないんじゃないの?」ということに気がつきました。


こんな、いらん経験ばかり豊富な女、どう考えてもモテるはずがありません。ワインリストを見ながら、「カタカタで書かれてもわかんないよね。ラベル見せてもらう?」なんてくそ生意気なことを言っているようでは、一生勝ち犬に縁がなさそう。我々に残された道は、根本的な体質改善を行うか、かなりランクの高い男(いったいどこにいるのか。)を捕まえるかの、二つに一つしかないようです。



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