short story


2000年12月07日(木)


「ここへ」
空より
道が明るく感じて
次第に俯いて歩くようになる。
目が開かなかったのは
風のせいだろうか。

雪より
耳が冷たく感じて
ある時ふと立ち止まりそうになる。
足跡が残らなかったのは
風のせいだろうか。

夜より
心が暗く感じて
どうしようもなく
一人で。

いつも
いつだって
風は運んで
風はとどめる。
ここへ。

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日記才人