貞子。(早矢花)のきまぐれ日誌

2004年05月27日(木) 燃えよ剣千秋楽。

注:私はDVDで見るからまだネタばれして欲しくない、
という人は読まないで下さい。

会社に嘘ついてズル休みして観てきました。
(…本当にどうしてこんないい加減なヤツが
いつまでも勤めてられるんだろう…)


日記には書かなかったんですが。
当然、初日も観に行ってました。
昼と夜と。
初日の一回目公演の熱気たるやすばらしいものがあったんですが、
初日と千秋楽は普通盛り上がるもの。
この舞台に関して言えば、
私は初日一回目の公演が非常に盛り上がったと思いました。
なので、そのテンションと熱気を千秋楽まで演者とお客さんが
保てているかどうかが気になるところでした。


でも、全然心配することなかったです。
中盤を見た時も相変わらずのテンポのよさと客入りで、
千秋楽もこのままの感じだったらいいな、と考えていたら、
本当に千秋楽非常に良い雰囲気と緊張感で幕を閉じました。
ダレた感じや千秋楽にありがちな「お祭り」みたいな感じもなかったし。
楽日にアドリブやお遊びを入れる芝居も私は結構好きですが、
あまりやりすぎると芝居によっては台無しにしてしまうものなので、
結構難しいところですが。


千秋楽の感想というよりは、
芝居を通してみた感想かなぁ。
まず、思ったことは役者のテンションと熱気が非常に良いなぁ、と。
全身全霊で役に挑んでます!って感じがして私は好きでした。
ただ、見た後にどっと疲れちゃうんですけどね。(笑)
こっちもぐいぐいと引っ張られて力が入ってしまうので。
あとストーリーの進み方がさくさく進んで、観やすかった。
テンポがいいというヤツですな。
舞台化するに当たって「芹沢鴨」のエピソードは
省いてしまったそうなんですが、(芝居パンフ参照)
私はいいんじゃないかなぁ、と思いました。
多分原作ファンや彼のファン、歴史愛好家の方には「片手落ち」だと
言われる方も中にはいらっしゃるかと思いますが、
芹沢鴨って他のメンバーに比べたらやっぱり知名度低いし、
この舞台のメインって近藤勇と土方歳三だから、
そこを描くなら省いてもある程度話の進行上は
差し支えないんじゃないかなぁ。なーんて。
なにより、芝居がパンクしちゃう。(苦笑)
音楽も好みでした。
思わずCD買っちゃうくらい。(笑)
本当こういうのすきだなぁ。


音楽といえば、第二幕で伊藤甲士太郎(字忘れた)が暗殺されるシーン。
ふらふらと千鳥足で街中を歌を口ずさみながら歩いてくるんですが、
その口ずさむ歌い方がすごくいいなぁ、って。
勿論昔のことですから今みたいな歌じゃなくて、
詩吟?というかそんなような歌い方なんですがね。
で、立ち並ぶ建物の一番奥を手拭いを被った人が
本物の三味線をかき鳴らしながら、
それをBGMにして芝居が行われるんです。
舞台の一番奥を横切っている間だけの短い演奏なんですが、
凄く趣のあるいいシーンだと私のお気にりの場面の一つです。


今回の芝居で好きなシーンがいくつかあります。
加茂川の原っぱで七里と長州藩士が語るシーンもその一つです。
特に目立つものがあるというわけではないのですが、
私が好きなのは舞台に下りた原っぱを表現するあの幕です。
ただ寒色で無造作に風になびく草や穂を一筆で書いたような
シンプルなモノなんですが、
あれがなんか荒涼としたというか殺風景な、ただ広いだけ、という
加茂川のなんとなく寂しい風景が、
あわせて幕末の殺伐としたあの時代そのものと
不思議とかさなっている雰囲気がして、好きです。


シンプルといえば。
今回の演出は予想していたよりも随分とシンプルで
私は意外だったんですけど、どうでしょうか。
ただシンプルなだけでなく、垂れ幕に「誠」とかいた山形を持ってきたり
(一幕の新撰組集結のシーンなどに下がっていた布です。)
大胆とかダイナミック、と思わせるものもあったり。
3幕の最後の五稜郭での土方と七里との決闘でも、
余計なものを一切設置しないで、
ただステージだけ、で役者と役者の動きと気迫、
演技力だけで観せてきたり。
もっとこてこてとしてくるのかなぁ、と考えていただけに
この演出は面白かったです。

通して何回か観てきて気付いたのが、
芝居の中で要所要所に笑いの要素が入っていたのにも関わらず、
笑いと関連が深い「アドリブ」が少なかったことです。
もっと客いじりもするかなと思ったんですが、
まったくと言っていいほどなかったし。
ご町内の皆様〜のくだりにしろ、
観客の笑いを誘うシーンは全て同じ。
ということは脚本にちゃんと書いてある、
つまり計算された「笑い」であるだろう、と。
だからこそ偶発的なアドリブによる笑いは、
いらなかったのかなぁ、と思います。
土方さんの「どっかで会った気が…」の台詞は多分アドリブです。
楽日ではいいませんでした。(言い忘れただけか?)
ていうか、K山さんたらアドリブ苦手だモンね〜(苦笑)


役者さんで言えば、
原田左ノ助役の方と、七里役の役者さんがツボでした。
原田さん(役名で呼ぶ。)は楽日のカーテンコールで
皆さんが左右正面に向かって深々とお辞儀をしているのに、
一人だけ、投げキッスの大サービス。
それが妙に可愛くて、もともと株が高かっただけに、
最後の最後で急上昇。(笑)
役柄とあいまってなんとも良い感じでした。
隣でぼーっとしているK山さんと好対照だった。
K山さんは3回目位のカーテンコールでやっと手を振ってたくらい、
ぼんやりとしてました。もっと愛想よくしなきゃダメよ〜?(苦笑)
七里役のかたは、もうなんと言ってもあの役柄が渋い。
最後の土方との決闘なんてあの死に様に「漢」と書いて「おとこ」と
読ませていただきます!!くらい、イカしてました。
渋すぎ。男性はああいうキャラお好きでしょうねぇ。


という具合に。
私はこの「燃えよ剣」の舞台、大変楽しんで見てまいりました。
明治座自体もお初だっただけに、
あの幕間でのひとときも楽しくてまさに、『お芝居を観に来た』という
雰囲気を満喫できました。
いつもはミュージカルとか洋風の舞台ばかり見てきたので
時代劇の舞台は新鮮で面白かったです。
ぜひまたこういう面白憂そうな時代劇の舞台があったら見たいですね。
今からお登瀬が楽しみです。

あ、でもお登瀬はK山さんとくっつくだけで、
相手の女優さんにうきー!ってやきもちしちゃうので、どうだろう。
(してどうするよ!・爆笑)


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