家族進化論
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2018年06月09日(土) 日本=子供は親の所有物

日本の親が子どもを「モノ」扱いしてしまう、根本的な理由
6/12(火) 8:15配信 ITmedia ビジネスオンラインより引用

私は絶対に違う。子どもを自分の所有物だなんて思っていない。多くの日本人は胸を張って言えるかもしれないが、海外からみれば我々ほど子どもを「モノ」扱いしている国はない。分かりやすいのが、タバコだ。

 昨年10月5日、東京都議会で「子どもを受動喫煙から守る条例案」が成立した。これは、子どもがいる家庭や、自動車の中での禁煙を努力義務とした条例だが、構想がでた段階では、『東京新聞』など日本を代表するリベラル論壇から「治安維持法の再来だ」「監視社会の到来」など怒りのクレームが殺到した。

 これは、「子どもは親の所有物」という思想が根強く残る社会だからこそ生まれた極めてユニークな発想である。親とはいえ、子どもにタバコの煙を強制的に吸わせるのは「虐待」というのが、世界では常識だからだ。

 例えば、親であっても子どものいる自動車内で喫煙することを罰則付きで禁じているのは、米国ではカリフォルニア州やオレゴン州など8つの州、オーストラリア、カナダ、イングランド、フランス、バーレン、キプロス、モーリシャス、南アフリカ、アラブ首長国連邦など例を挙げればきりがない。

 だが、そういう話をしても日本人の多くは「家庭のことに国が口出しをするなんて」という声があがる。今回の品川児相が親から文句を言われて引き下がったように、この国では子どもの安全より、「親の権利」を尊ぶという近代日本から続くカルチャーがまだ延々と続いている。

 親に養ってもらっている「所有物」なのだから文句など言わず、親が吸っているタバコの煙を吸い込むべし。そんな伝統的親子観に、リベラルと呼ばれる人々でさえいまだとらわれていることが、この「日本人特有の病」の根深さをよく物語っている。


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