家族進化論
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2018年06月01日(金) メルマガより引用

(大藪先生のメルマガより引用)
 実際、ICT機材を今すぐ使えるようにならないと困ることになる、なんてこと
はありません。ですが僕は遠くない将来、機器を使えない英語の先生は困るよう
になるのではないかと思っています。

 先月ICT教育担当として、そして英語科代表としてある出版社のインタビュー
を受けました。その際に話題になったのが大学入試でした。いわゆる共通テスト
が話の始まりだったのですが、だんだん大学個別試験(二次試験)に話が及ぶよう
になり、その時に僕の持論を少し話させてもらったんです。

 僕の母校では一度、個別試験でスピーキングをやったことがあるそうです。僕
が入学するずっと前に行ったと言われていたので、確実に30年以上前のことです。
そのころから英語科の先生は「話す」ということがとても大切だと思われていた
のです。しかしスピーキングテストは判定が難しく手間がかかりすぎるという理
由でその年だけで終わりになりました。単年度だけで終わりになったスピーキン
グテストですが、別の大学の先生も同様のテストをやったことがあると言ってま
したので、スピーキングをテストに入れたいという思いはどの大学でもずっと以
前からあったはずなのです。

 そこでICTの登場です!今はタブレットを使ってスピーギングテストを行う民
間試験もあります。それに発音の良し悪しや、決まったフレーズであればコンピ
ュータでの判定も可能だと思うのです。実際先月本校まで来てくれたある業者は
コンピュータによるスピーキングの即時判定ができると言っていました。日進月
歩のコンピュータの世界ですから、5年後10年後には想像もできないほどの発展
を遂げている可能性があります。AIによる会話の判定ができるようになっている
可能性も十分あると思います。ですからICTの導入は数年後の二次試験の形態も
考慮してのことなのです。

 確かにアクティブラーニングも大切だと思います。僕もタブレットを使って楽
しいアクティビティをたくさんやりたいと思っています。ですがアクティブラー
ニングに興味がない先生でも、成績至上主義の学校の先生でもそのうちICTを扱
えることが必須になるかもしれません。ICTは今ここにある授業だけを考えて導
入しているのではないのです。少し未来の入試形態(高校入試や中学入試でも使
われるかもしれませんよね)として考えるべきではないかと思います。

 「先生たちの頃のスピーキングテストはどうやってやっていたんですか?」と
生徒に尋ねられて「先生たちの頃はスピーキングテストはなかった」と答えたら
驚かれる日が来るのかもしれません。そしてその生徒たちに「じゃあ先生たちの
時代は発音ができなくても英語の先生になれたんですね」と言われたら悔しいの
で、家でこっそりgoogleに話しかけてスピーキングの練習をしている先生がでて
くるかもしれませんね。


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