+女 MEIKI 息+
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2003年07月26日(土) 姫なかせ

あの時の想いを少しでも蘇らせたくて
も一度あの海に出かけてはみたけれど
夕凪の髪は淑やかなまま
扇情的な恋を忘れたかのように
少しも乱れようとはしない

気づけば崇めく誘っていたはずの
あなたの目さえうつろいで
それは儚い泡沫のゆめだから
たぶん綺麗に見えたのでしょう

掠れた記憶の中
肌を合わせたせめてものぬくもりが
女であることをまた悔やませる

今ならどんな嘘でも構わない
幻でも 一時の戯れでも
それが愛に見えるなら

このまま夜に堕ちればいいのに
女はたぶん散際が華



演歌の作詞家って、こんな感じなのか?
歌のタイトルと好きなフレーズ繋げただけで雰囲気になるもんだ。








久々にリンダ(オカマ)と会いました。
いや「会わないとおしかけるぞ!」と、一方的に脅迫まがいの携帯メールがぢゃんぢゃん♪送り付けられて、またおしかけられでもしたら、せっかくキレイに磨いた窓ガラスが鼻の脂だらけになるので、丁寧に来訪をお断りしつつ、こちらから出向きました。

待ち合わせしたのは、新宿(やっぱり新宿なわけで)の会員制の珈琲屋さん。
しっとりと落ち着いた雰囲気に、珈琲の香りが溶ける感じで、うぅ〜んアダルト。
一人で珈琲を楽しむのもまたアダルト。
んがぁ、しかし、ドアを開けた途端に居るわけですよ。
例え見えなくとも匂いというか妖気というか。
夜に見てもちょっと退いちゃう感じの、この時期には酢でちゃんと〆ないと腹こわすかも?と心配になるようなヒカリモノが。
「入会を許可しちゃダメだってば」呟きつつ。
シナをつくって、手招きする彼女の傍に歩き出すと、彼女はレエスのハンケチで口元を押さえながら小声で
「あんたぁ、相変わらずダサッ!」
初っ端からこれかよ…。

店の雰囲気になるべく溶け込めるように努力しつつ、変な緊張感を味わいながら美味しく珈琲を頂きました。
とは言い難く、単にヒソヒソと小声でしかも怪しいワードはメモ帳に書き出しつつ、久振りの交友を深めて参りました。

って、話の内容の殆どが媚薬についてって。

「ねえ、あたくし媚薬試してみようと思うの。び・や・くっ」

「あんたねぇ、今更試すもなにも…まだそんなことにしがみ付いてるの?」

「はん、あんたはスッカリ枯れてたわね。あーかわいそっ」

「んで、飲み薬なの?それ」

「あらやだ。やっぱり興味あるんじゃないの?」

「いや、無い。話がソレならもう帰る」

「そんなツレナイこと言わないでさぁ。ね?後でパフェ食べる?」

「ん。食べる。話聞く」

「使ってみたいって彼も言うし、あたくしも興味あるから試そうと思って」

「うんうん(珈琲啜りつつ)」

「そこでね、どうせ買うなら安く購入しようと思うの」

「そーだねそーだね(煙草吹かしながら)」

「でも大量に買うから安いのよねぇ」

「売り手なんてそんなもんでしょ」「あ、珈琲おかわりください!」

「そこでね、あんた少し捌く?」

「やっぱり、珈琲は旨いねぇ」


その後、店を出てお約束のパフェを奢ってもらう間も、「商品(媚薬)を捌いて」とお願いより、むしろ捌けと詰め寄る勢いをプリンを追加することで流し、駅前のタクシー乗り場付近で熱い抱擁を交わして無事帰ってきました。


そして、今日リンダちゃんから報告のメールが届きました。
やっぱり、一行メール。

全然効かない『姫なかせ』 泣いてねーよ!みたいな


なんだよ?その「姫なかせ」ってのは?

【姫なかせ】で検索をかけてみました。

じゃあなさそうだし、
まさか、こんなものを使用したわけでもないだろう。
媚薬って言ってたし、コレだと思うけど

姫ってあんた、何か間違ってるよ。



香月七虹 |HomePage