管理日誌「庭園の午後」
午後の庭園
/ノベルウッド
共通
もくじ|前の日記|次の日記
2004年05月31日(月) |
小説ホームページの作り方 |
当サイト「午後の庭園」は、小説ホームページの作り方をガイドする内容です。 (※「小説検索ノベルウッド」は、「午後の庭園」の1コーナーです)
小説ホームページが、それ以外のホームページとどう違うのかというと、実は何も違いません。 書店で売られている、ホームページ作成の方法を教えている本が参考になりますし、ホームページを制作するソフトウェア(ホームページビルダーなど)があれば、小説のページを作ることができます。もちろん、ホームページの作り方を教えているホームページも、大いに参考になります。
「小説の」ホームページの作り方、と限定することの意味は、ホームページのコンテンツ(内容)に特化された、作り方のコツが幾つかあるためです。 一般的に、ホームページは長文を読むためのメディアではない、長文は掲載しても読まれないという説がありますが、小説ホームページの場合、文庫本何冊分にも渡るような大長編を掲載する場合もあります。短編でも、一般的なインターネット上の文章より長いことが殆どです。 そしてそれを読んでくださる方が実際に沢山いらっしゃいます。
基本的な作り方から、さらに踏み込んだ配慮があれば、よりいっそう良いホームページにできますし、そのためのアイデアを、小説ホームページの運営者の方々が提案したり議論したりして、今までにいろいろなノウハウが蓄積されてきています。 それを、これから小説ホームページを作る方々のために、公共情報として公開しておこうと考える人は少なくありません。「午後の庭園」も、そういった意図で運営されるものの一つです。 htmlや、ソフトウェアの使い方がわからない人、作業時間があまり作れない人でも気軽に作品を発表できるように、小説向けの自動作成ツールも公開されています。(html作成の小人さん・小説工場) そのほか、作品を宣伝できる機能や、執筆する人どうしで相談ができる創作交流サイト、オンライン小説の感想や批評を掲載しているサイト、読者の方が好みの作品がないか質問できる掲示板など、様々な周辺機能が、ひところに比べ、かなり充実してきました。 こういったサービスをひとまとめに「情報・支援系」と呼ぶことが多いです。(オンライン小説情報リンク集が参考になります) こういったものは、誰かがオンライン小説を読んだり、書いたりする時に、それを手助けしてくれる便利な情報として、基本的には無償で提供されています。ボランティア活動ということです。
このようなサービスには、よくある問題ですが、サービスを利用する方の中には、「自分は使ってやっている"お客様"なのだから尊重して敬え」「こういうサービスは、あって当たり前」という感覚を持ち、不足があれば激しく不満をうったえる、口を極めて運営者を弾劾するという事例が起こりえます。 そのリスクを考え、支援系の運営は気軽にはできない、恐ろしいと思う方も多いようです。確かに割に合いません。ボランティア精神は誰にでもあるものですが、それを実行に移す人は、実数よりずっと少ないのです。 私も細々ながら長らく支援系コンテンツの運営をしていますので、自分の活動に、ふと違和感を覚えることはあります。 一番、胸にひっかかるのは、「この人は、自分で努力したり、時間や労力を使って何かするという意欲を、本当に持っているだろうか」と感じる時のもやもや感です。特にボランティア活動の場合、ごくわずかのことしか、して差し上げられないですし、努力している人を助けることはできても、自分で努力するつもりのない、べったり他人に依存したい感覚の人を、助けてあげることはできません。
支援系コンテンツの運営をする人に、一般的な感覚だろうと思うのですが、私の場合、運営していて一番の励みになるのは、サイトの知名度が上がった時でも、お礼を言われた時でもありません。(それも勿論、うれしく思いますが。) 特に私のような、これから始める初心者の方を支援する者には、手助けしたご縁のある方や作品が、他にひけをとらない「普通の」オンライン小説作品、サイトとして、独り立ちしてゆかれる姿を目にするのが一番嬉しいです。 私と同じか、それ以上の知識や技術を身につけられて、もう私に援助を求める必要がなく、あとは雑談でもしてお互いの励みになれるお仲間が増えていくのが、一番楽しいです。そのためにコンテンツを運営しているというのが、本音の部分かもしれません。
私は、自分が初心者のころに、いろいろな方にご助言をいただいたり、励ましていただいたりした事を有り難く思い、そのご恩をネットに返すために、こういうサイトをやっています。 もし私が何かの形でお役に立てた、今まさに初心者の方がおいででしたら、マイペースで結構ですので、興味の向く、できる範囲でいろいろな試みをなさって、「若葉マーク」を外すための努力をしてください。そして、機会があれば、他の方々にも、そのノウハウを惜しまず提供してあげてください。 ホームページ作成や運営は、特殊な技術ですので、人それぞれの適性や時間的な限界があります。何も大げさに考える必要はありません。困っているご近所さんと、いっしょに困ってみるだけでも、立派な「支援系」の活動ではないかなぁ、と思います。自分がしてもらって励みになったことを、別の誰かにしてあげるだけでもいいのです。
そんな助け合いの気持ちが積み重なって、今、様々な情報・支援系サイトが存在しています。皆さん、個性や運営方針は違っていても、オンライン小説が好きで、それを介して皆で楽しめることを願って活動しておられる方々ばかりです。 そこからの支援を受ける方々は、どうかその心意気も、何かの形で自分の中に引き継いで残していってください。ひとつひとつの支援サイトは永遠に続くかどうかわかりません。個人の力には限度があります。でも、大勢の人によって引き継がれていく良い文化は、いつまでも生き続けることができるものだと思います。 自分の手の届く範囲で、そんな文化を守っていくことが、今いちばん求められている支援活動なのではないかなぁと、近頃とみに感じています。
もくじ|前の日記|次の日記
|