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毎年やって来るこの日。この日の三日後、長崎にも種類の違う原爆が落とされる。一つはウラニウム片とウラニウム片をぶつけて爆発させるタイプ、他の一つはプルトニウムを球状に閉じ込めて、外から火薬で内に向けて原子を衝突させるタイプ。これをそれぞれ広島・長崎に落とした。米国の言い分は各軍需産業の工場はドイツのように分別されていなく、日本の一般の家でも部品は作られている、だから東京の絨毯爆撃と同じく民間人が多く住む都会に落としてもかまわないと言う理屈だった。 最初は京都に落とす予定であったが、さすがに京都の歴史的な背景は無視できず、陸軍長官のヘンリースティムソンは京都投下には反対した。広島に落とされる一ヶ月前にニューメキシコ州アランゴードで実験をし、そして今日広島に落とされた。 ところで、有史以来の戦時での最大の民間人虐殺はどれ位あったのだろうか?戦争による最大の虐殺は、米軍による原爆を含む日本本土空襲で、被害者数は約百万人である。 では平時において、もっともひどい虐殺とは何だったか。最大は共産中国による旧地主階級らの粛清。二千万人以上が殺されたといわれている。次はソ連・スターリンによる粛清。こちらも一千万から二千万人。 そしてナチス・ドイツによる ホロコースト。ユダヤ人を中心に六百万から八百万人。最後がポル・ ポト。百万から二百万人。ポルポトは短期に自国民の二、三割を殺した。この内三つは共産主義思想の下に行われた。ナチスドイツさえやらなかった自国民を大量虐殺するという事をやった。 ナチスのやった行為は、ユダヤ人迫害という民族差別で、それでも詳細に調べていくと、今や定説となって潜在意識下でみんな了解している「毒ガスによる虐殺」は否定(なかった)派の方の論が勝っている。今でもドイツではそれを言うのはタブーで、それを言っている学者はドイツに住めないで、スイス国境近くで住み、執筆している。
それはともかく、これだけ虐殺しておいて、いまだに共産主義者は何の責任も問われないのはおかしいのではないかという、問題提起の本が一九九七年にフランスで出版された『共産主義黒書』(Le livre noir ducommunisme,Editions Robert Laffont,Paris,1997)である。
序章 共産主義の犯罪 ステファン・クルトワ
第一部 自国民に敵対する国家
第二部 世界革命、内戦、テロル
第三部 共産主義の犠牲者としての他のヨーロッパ
第四部 アジアの共産主義体制 「再教育」と大量殺害の間
第五部 第三世界
終章 なぜ? ステファン・クルトワ からなっている。これほどまで人類史上その思想信条と正義という御旗でもって人間を虐殺し続けてきたのに、今も現在、日本には共産党と名乗る団体があり、日本の国旗は血塗られているらしく反対なのに、共産党の党名には無頓着なのか馬鹿なのか、党内で揉めたことを寡聞にして聞かない。
アメリカは自前の正義を勝利させるためにコードネームを「オリンピック」と名付け、悪者日本に原爆投下した。一方共産主義者も人民のためと正義のためにと、敵国ではなく、自国民を大量に虐殺した。
人間は厄介な生き物でこれはこれからも変わることはないだろう。 時代は変わっても人は変わらない。
参考文献:「共産主義黒書」(Le livre noir ducommunisme,Editions Robert Laffont,Paris,1997) 「ガス室」の真実 西岡昌紀 「アウシュビッツの争点」 木村愛二 「偽イスラエル政治神話」ロジェ・ガロディ 他
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