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2002年01月11日(金) ゑべっちゃん



 昨夜、ゑべっさんにお参りしてきた。なかなかの盛況で、笹が飛ぶように売れている。一本一本の笹は、巫女さんが持ち、くるくる回って念を入れる。それを買って鯛や蔵や、俵の小間物を買い足して和風のツリーにする。ゑべっさんの顔の張りぼてもある。つり下げるものは、同じものが重なっても福が重なると言って全然問題ない(商売がうまい!)。恵比寿神社に行く途中、通りには沢山のテキ屋が店を連ねるが、昔に比べて売るものが直接的なものばかりで、つまらない。昔ならちょっとした修行を必要とするだろう、飴細工や、風船の細工、綿菓子などがいたけれど、最近はケンタッキーみたいのや、竹輪を串に刺し、天ぷらにしたものとか、誰にでも出来るものがほとんどでつまらない。
 
 ところで、このゑびすさんは、正式な名前を八代言代主大神(やえことしろのぬしのおおかみ)と言い、イザナギノミコトの第3子蛭子尊とも、いなばの白ウサギの伝説で知られている、大国主命(おおくにぬしのみこと)の御子とも伝えられている。
と言うことは、現代の天皇家のご先祖ということになる。現代の天皇陛下がご即位されて百二十五代天皇になる。
ギリシャでも有名な王様がいるが、遡っていくと、やはりギリシャ神話にその系図がつながっている。ギリシャの最初のころの王様といわれたアガメムノン王のおじいさんのおじいさんくらいがゼウスの神である。

インド、ヨーロッパも同じような物語だ。ゲルマン人も途中から先祖は神様だったし、勿論日本でも、初代の天皇のおばあさんのおばあさんは天の神だった。ただ神話から現代まで天皇(王朝)の歴史が連綿と続いている国は世界中見渡しても日本を除いてどこにもない。

 新約聖書のマタイ伝の書き出しには、アブラハムの子イザークから始まって、二頁近くイエス.キリストの系図が続くようだが、全部裏付けになる証拠がない。ところが日本の場合は、『日本書紀』のどこを開いても、各天皇ごとに膨大な資料がある。証拠は一杯あるのだ。
具体的にこういう事があって、こういうお宮を開いてこういう事件があってなどというように書かれている。天皇の悪口まで!書いてある。
神話の時代から現代まで、一本につながっている希有な国が日本なのだ。

文明の衝突などと言って、元は同じ神さんなのに、イスラム・キリスト教はいまだに、反目しあい、殺し合っている。ところが、ゑべっさんを始めとする、大黒天・毘沙門天・弁財天・布袋尊・ 福禄寿・寿老人、の七福神は室町時代初期にすでに、インド人・中国人・そして日本人のゑべっさんと国際的に仲良く同じ舟に乗っているんである。西洋の神さんとはひと味ちがうのだ。
これは世界に自慢して良い事だろう。

 余はいかにしてクリスチャンではなく、エベッチャンになりしか上の如し        f(^^;)










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