■TRASH■

2001年09月08日(土) 青い照明

わたくしといふ現象は
假定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)


ああ、今ならその言葉がよくわかるかもしれない。

電球という形自体に意味などなく、そこを照らす明かりに意味があるのであって。
だから、限定的な意味のわたしなどあるわけもなく、己を求めようとして、常に霧散して消えていく光を捉えることができるわけもない。
ただぼんやりとした、確固とはいえない何かを誰かに見てもらうだけだ。

うん、本当だね。
電球は壊れて、光が残る。
わたしという物自体は、残ることはないのだ。最初からないんだから。
そこからあふれた幾億ものわたしのかけらを見た者が、残像のように残るわたしという形の記憶を作るのだ。

この体の中で、明滅を繰り返す、有と無の連なり。
わたしたちは、すでに、0と1の信号であらゆるものが表現できると知っている。

そしてわたしは、すべての信号が0になったときの帰る場所を知っている。
あらゆる透明な幽霊の複合体。
でもあなたは何で知ったのですか?
そこへは、銀河ステーションから行くのでしょうか?


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