2006年12月24日(日) クリスマス・イブ
学校をさぼった金曜日。
四条通で 前方から歩いてくる姿。
視界に入った瞬間に気付いた。
視力の落ち続けてるこの目も
あなたはまだ見分けられるみたい。
淋しいから帰らないでと言ったあなたを
ひとり残して部屋を出て行ったあの日以来、
メールひとつしてなかった。
ふたりきりじゃなかったんだけど
一緒にいた相手が悪かったかな。
あの夜、あなたが何度も口にした名前。
そんなんじゃないのに。
何度否定しても
分かってくれたのか
ほんとはそこまで興味もないのか
もう わかんないや。
手を振って 歩き去るとき
あなたは確かに
あたしの後ろに視線を遣った。
その瞬間、なんだか後ろめたい感情が過ぎったんだ。
実際は後ろめたいことなんて 少しもないのに。
だけど 何事もなかったように連絡するのも
なんだか無神経な気がして。
浮かれる街にはイルミネーションが、
あたたかな部屋にはクリスマスツリーが。
ここにはイルミネーションはないけど、
小さなツリー。
足りないのは、あなた だけかな。
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