あ い の う た 。



2006年11月11日(土)  学園祭


あの人と再会したのも

11月にしては 刺すように寒い

学園祭の日だったな。

帰りの車の中

すごい どきどきした。

もう、思い出さないようにする必要もなくなるくらい

日常から消えてったけど

久しぶりに なぞるように 思い出してみたんだ。

じゃあ 溢れるみたいに よみがえってきた。

あの人の手が、冷たかったこと

あたしの手が、熱かったこと

車から降りたあと、

熱い頬が隠れるように マフラーを巻いて

走ったこと。





制服の 秋と冬が交ざり合う季節。

走った。走った。走った。





また 走りたいな。

あたしは、自由だ。

自由だから ひとりだから

ふたりになりたがるの。

ひとつになりたがるの。

あなたはきっと、違うよね。





迷ったけど、寝てた、って嘘ついて

かけ直したら。






終話ボタンを押したあと

携帯を毛布に投げた。

気まぐれに付き合ってくれる人が

たくさんいるみたいだね。





あたしも 今から

気まぐれに付き合ってくれる人のところへ

行ってくるよ。

じゃあ 今度逢うときも

いつもみたいに笑える。





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