昨日まで遊びに来ていた女子高生と話していて面白かったのは、つい最近起こった国際情勢も、彼女にとっては本で読む歴史になっていることだった。
そういうと年がばれてしまうが(というよりとっくにばれているが)、たとえば、ソ連崩壊やドイツ統一、湾岸戦争など、つい最近(といっても10年以上が経っているが)起こったことのように思えてしまうが、彼女にとっては生まれたばかりの頃、あるいは幼少の頃の出来事で、自分の記憶として覚えているものではない。
教科の歴史は、どちらかというと実際に経験したことのないものを本で学ぶという感じなのだが、すでに湾岸戦争のことも歴史の資料集には載っているようで、そうすると、私にとっては、自分で経験したことと、本に載っていることがどんどん重複していることになるのだろうか。
例えば、歴史の本でゴルバチョフのペレストロイカのことが載っているとして、その頃のソ連を知らないというと、ただ単にゴルバチョフがペレストロイカを行ったということしかわからないが、行間に含まれることと言うのはたくさんあって、その当時のソ連の最高権力者である書記長、というと、アメリカの大統領あるいはそれ以上に権限や権力があるような感じがして、ソ連というと、ものすごい大国(しかも怖い国)に思えたし、その国が崩壊してしまったことも驚いたし、その後ゴルバチョフが軟禁された時には無事を祈ったし、ソ連崩壊の流れで東西ドイツが統一し、ベルリンの壁の崩壊を画像で見て感激したし、本の上では歴史になっていることを、この目で見たことというのは、本当は大きいものなんだなあと感じた。
歴史の本と言うと、起こったことをただ単に述べている、という感じもあるが、本当は、書き切れないことがたくさんあって、そういう意味では、本に載っていることを実際に経験した人から聞く、というのはとても意味があることじゃないかと思った。
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