明け方から梨奈が熱を出して、夕方まで熱があったので、近くにあるシンシナティー子供病院の分室に行ってみた。
分室は夜から11時まで開いているところで、行った時には赤ちゃん連れのお母さんと、子供づれのお父さん(あとでわかったが、もう一人の子供とお母さんを待っていただけだった)がいて、待合室で待つこと1時間。やっとそのあかちゃんと私が呼ばれた。
待っていたのは私とその人だけではなくて、私の後に子供連れの人が3人やってきたのだが、赤ちゃんを持っているお母さんは「何ヶ月ですか?」と聞いたり、「うちの子は8ヶ月になるのにこんなに小さいんです」、と、見たら4ヶ月ぐらいかなあと思うほど小さい赤ちゃんだったり、梨奈と同じぐらいの女の子のお母さんは「この前3歳になったばかりなんです」と言って、大きい女の子にみんなびっくりしたり、会話がはずんでいた。
1時間ぐらい経つ時に、私より先に来ていたお母さんが「いつまで待てばいいんだろうねえ」と小言を言っていたら、他の人がいつから待っているのか、この前自分が来た時はすぐ通されたとか、さらに2組の患者が来て、受付用紙を持っていった看護婦さんが「また2人増えた」というのをキャッチして、「今、もう2人もいるの?って、言ってたわよ」なんて、言いふらしている。
それから診察室につけてあったニックナイトのチャンネルで「ロザーン」という94年に放映されたドラマの再放送をやっていたのだが、時間が過ぎてもまた始まったので、また始まったわよ、というと、もう2人という人の1人が「朝の6時までやってるみたい。この前はビル・コスビーショーをやってたよ」というと、「ずっとロザーンの責め苦に遭わないと(tortured)いけないなんて」とぼやいていた。
1時間の待ち時間にはうんざりしたが、同じようにうんざりしていた人の会話を聞いてちょっと面白かった。
結局梨奈は風邪でもなんでもなく、ただ熱が出ただけで、今日の午後には普段の元気を取り戻していた。
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