朝から降っていた雨は夕方近くにはあがっていた。 帰り道、北西に虹が出ていた。 虹に向かって走る。
バックミラーには灰色とオレンジ色の空が映っている。 低くぼこぼこの雨雲の切れ目から夕日に染まった空が見えている。
虹は近付いてきてもだんだんと薄くなっていった。 家に着くと辺りはオレンジ色の空気に包まれていた。 車を停めるとガラスがゆっくりと白く曇っていく。 急に寂しくなって車から出る事ができなかった。 灯はついていても誰もいない家に入れなかった。 しばらく車の中でぼおっとする。
会いたい人に会えない時はどうすればいいのだろう。
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