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★2006年09月09日(土)
『WORLD`S END SUPER NOVA』 くるり
ほんのちいさなばかばかしいいやがらせでも、 それが毎日続くと心が折れそうになる。
私はフットボールを愛しているから、報復行為の美しくなさを よく知っているし、間違いを間違いで返すのは本当に本当に嫌なのだ。 そこに落ちたくはないのだ。
朝から言わざるを得なくなった苦言を呈す。あぁ、気分悪い。 更に返事にムカついて、捨て台詞みたいなこと言っちゃって後悔する。 あぁぁ、友達が言ってたけど、ほんと私着火温度低いんだな…。
きれいなもの楽しいこと気持ちいいこと、私は自分の周りを 素敵なものだけで埋め尽くしたいのに、自分の中に瞬間的に 生まれる悪魔に簡単にのみこまれそうになってびっくりする。
多分私は、その気になれば彼女よりずっと陰湿に的確に、 精神的にも肉体的にも打ちのめすことができるのだ。
悪魔がささやく。 次こうされたらああすれば?ああ言われたらこう言えば? いつだって悪魔のささやきは倍返し以上だ。
自分の中にそういう感情があることに気付いたら、 怒りは悲しみの方が強くなる。
ぐらんぐらん揺れる。
「こんな時、あなただったらどうする?」
誰かに話したいと思う。 やさしい友人たちは朝っぱらからの私のグチにもきっとこたえてくれる。 でも私は朝っぱらからグチなんかききたかないよなぁと思いとどまれる。
友達になにかあった時、私を思い出してくれて電話してくれたら うれしいと思うけれど、意外にも私はこんな時に甘えるのが苦手だ。 でもそれは「甘え出したら際限ない自分」を知っているからだと思う。
部屋の扉をぱたんと締めて、いつもより少しだけボリュームを上げる。 私の世界は、あっという間に私の好きな音に包まれる。
高校生の頃、こんなささいな嫌がらせなんか比じゃない問題があって めいっぱい傷付いた私は、傷だらけのまんまある音楽系の特番をみた。
大好きなバンドの超かっこいい音に包まれて 私は「何があったかすっかり忘れていた」自分に気付いた時、 あまりの単純さと音楽の持つ魔法を知って、笑った。
あれから何年?(笑)
私は今でも音楽の魔法にいとも簡単に掛かってしまう。
この頃私はぼちぼち色んなことを考える。 自分の変化に、自分で気付きはじめている。 一時より少しだけ甘くてやわらかい感じ。 でもそれはたぶん大きな変化だ。 大げさにいうなら、偉大なる第一歩、くらいの。
WORLD`S END SUPER NOVA 絶望の果ての希望は、いまもいつも私の中にある。
「どこまでもいける」
私はたぶん、これからもずっとこうして惑いながら生きていく。 でも、それでいいような気がしている。 これからもこうして、それでも笑って、生きていける気がしている。
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