2000年12月22日(金)
 『笑顔の行方』 DREAMS COME TRUE  (映画)

『地雷を踏んだらサヨウナラ』

ネット仲間のおりどはりせんさんのご推薦で観ました。
よかった、めちゃくちゃよかった。

この映画の何よりの見どころは、なんといってもタイゾーの笑顔だ。

大勢の人が亡くなるし、
フリーランスの戦場カメラマンとしての苦悩や
アンコールワットへの強い思い
ベトナム女性との恋(多分)など
エピソードはいっぱいある。

でもとにかくあそこで描かれているのは
タイゾーの、人間としての魅力なのだ。

映画の中でタイゾーは多くの言語を扱うが、
自分の中から湧き出る言葉を日本語でつぶやくその音が、
やさしくて、痛い。

アンコールワットに惹かれていく衝動は、わかる。
その美しさにもスクープ素材としても・・・
でもあんなひとがなぜ戦場に向かうのかはどうしても判らなかった。
判りたくなかったのかも知れない。

戦場に向かうにはお気楽過ぎだしやさし過ぎだ。
私は本物のタイゾーが撮った写真は知らないけれど
きっと戦場の写真より子供を収めたものの方に惹かれるだろう。
(作中使われていた写真が本物なのかな?)

この映画、絶対タイトルで損していると思う。
非常にインパクトがあるし、重要な台詞だし
恐らくモデルであるご本人が言った言葉なんだろうけれど
このタイトルじゃあ、私なら自発的にはみないもんなぁ・・・

浅野くん、最高です。
っていうか「タイゾー」が最高なのかも知れないけれど。
あの笑顔も声も。大評判の『鮫肌男と桃尻娘』と
やはりおりさんご推薦の『白痴』もみなければ。

「キッズ・リターン」以来、私は大好きだ、と
いえる邦画の傑作に出会えた、うれしい。
本当に凄くよかったんだよ、みんなにも観て欲しいなぁ。
これじゃあとりとめなさ過ぎてあんまり伝わらないだろうけれど
観てもらえれば私がここまで『笑顔』にこだわるのはきっと判るから。



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