CORKSCREW Diaries(米国編)
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2002年11月20日(水)
かえりみち
キャンパスの路地を月明かりが煌々と照らし出していた。
もう少しで満月になろうかというぐらいの月だった。
革靴の音をコンクリートの地面に響かせて、僕は歩く。
コツコツコツ。
夜のキャンパスには人は少ない。
昼間の喧騒が嘘のように静かな夜だった。
あなたのことを想いながら一歩ずつ歩いた。
月明かりは背後から僕を優しく見つめ続けている。
本当は、僕は泣きたかったはずなのに、なぜか涙は一滴も出てこなかった。
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