近藤史恵という作家さん、はじめて読んだ。 なんか本屋で何冊か文庫買って帰ろうと思っていて、タイトルがいいと思って、あとカバーの写真も綺麗だったので、特に予備知識なしで読みました。
ミステリ?うーん、それはどうかな・・・と思う。 なんていうか、ミステリ・・・・推理小説とかそういうのでは決してないから、文庫の裏表紙の解説は失敗ではないかしら。
でも悪くない、というか好みな読みやすい本でした。 文字がぎゅうぎゅうじゃなくて、漢字がむやみに多くない。 (頭悪い子っぽいけど、ぎっしりしてるのは、結構読みづらい) 火夜という名前のオンナノコの周りの風景が丁寧に書かれていて、その空間の匂いとか温度が理解しやすかった。 タイトルにもなっている「庭」のうっそうとしていて、病的に綺麗な感じが凄くよかった。
ただ、ストーリー運びとしては、なんかそんなんで人を殺すのかね・・・。
まあ、全体的にみんな病気で、しかも異次元みたいな庭も出てきて、「あ〜こんな人いたら、まあ殺すかね」って感じだから問題ないのかな。 死んだりする事とか死んだりする怪我とかって、もっと無様になりそうだし、痛いだろうし、なかなか自分で自分を痛めつけられないもんじゃないのかな・・・・。 みんなあまりにも死ぬ事に潔いんだもんな。
でもとりあえず好みなテイストではあった。 ・・・・少女漫画が恋愛映画のようでね。だから他の本も読んでみようと思います。
ところで、この今泉とかいう探偵美人・・・・。
細いのに筋張っていない首筋。皮膚は不自然なほど白く、薄い。 彼は華奢だった。そしてきれいだった。男の人をきれいだと思ったのは生まれてはじめてだった。 (中略) 彼の美貌には、女性的なところは少しもない。けれど、その魅力は格好いいとかではなく、きれいとしか言いようがないものだ。男性だけが持ちうる美しさ。 (ガーデン168Pより引用)
どうよ、この表現。 な○いたん?!
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