あまのじゃく、あしたなく。

2003年02月03日(月) ガーデン

近藤史恵という作家さん、はじめて読んだ。
なんか本屋で何冊か文庫買って帰ろうと思っていて、タイトルがいいと思って、あとカバーの写真も綺麗だったので、特に予備知識なしで読みました。

ミステリ?うーん、それはどうかな・・・と思う。
なんていうか、ミステリ・・・・推理小説とかそういうのでは決してないから、文庫の裏表紙の解説は失敗ではないかしら。

でも悪くない、というか好みな読みやすい本でした。
文字がぎゅうぎゅうじゃなくて、漢字がむやみに多くない。
(頭悪い子っぽいけど、ぎっしりしてるのは、結構読みづらい)
火夜という名前のオンナノコの周りの風景が丁寧に書かれていて、その空間の匂いとか温度が理解しやすかった。
タイトルにもなっている「庭」のうっそうとしていて、病的に綺麗な感じが凄くよかった。

ただ、ストーリー運びとしては、なんかそんなんで人を殺すのかね・・・。

まあ、全体的にみんな病気で、しかも異次元みたいな庭も出てきて、「あ〜こんな人いたら、まあ殺すかね」って感じだから問題ないのかな。
死んだりする事とか死んだりする怪我とかって、もっと無様になりそうだし、痛いだろうし、なかなか自分で自分を痛めつけられないもんじゃないのかな・・・・。
みんなあまりにも死ぬ事に潔いんだもんな。

でもとりあえず好みなテイストではあった。
・・・・少女漫画が恋愛映画のようでね。だから他の本も読んでみようと思います。


ところで、この今泉とかいう探偵美人・・・・。

細いのに筋張っていない首筋。皮膚は不自然なほど白く、薄い。
彼は華奢だった。そしてきれいだった。男の人をきれいだと思ったのは生まれてはじめてだった。
(中略)
彼の美貌には、女性的なところは少しもない。けれど、その魅力は格好いいとかではなく、きれいとしか言いようがないものだ。男性だけが持ちうる美しさ。
(ガーデン168Pより引用)

どうよ、この表現。
な○いたん?!




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