2004年06月16日(水) |
T:サンスポコラム「シンガポール邦人社会での『求心力』としてのサッカーチーム」 |
シンガポール邦人社会での『求心力』としてのサッカーチーム
サッカーJ1で目下、観客動員トップをゆく新潟の兄弟チームで、今季シンガポールのSリーグに参入したアルビレックス・シンガポールも熱い声援を浴びている。新潟からのレンタル移籍組や、サッカー専門学校生らで構成され、目下4勝4敗5分けで10チーム中6位だが、ホームでは毎試合約2000人の邦人が駆けつけるという
在留邦人が約2万人のシンガポール。「これまで邦人が一堂に集まるのは、夏祭りの盆踊りだけだったが、アルビのおかげで勝っては飲み、負けても飲んで盛り上がり、強い一体感が生まれた」と、地元の日本語新聞『SHIN NICHI HО(星日報)』の山本恵美子編集長は話す
先月にはサンケイスポーツと紙面特約を結んだ同紙は創刊24年、発行部数5000と海外の邦人向け新聞の中でも有数の存在だ。週2回(月、木曜)発行のタブロイド判24ページで日本のニュースはもちろんだが、「治安がいいといわれるシンガポールでも、殺人やレイプも日常的に起こる。邦人に警鐘を鳴らす意味でも、事件などローカルのネタも扱っている」と山本編集長
いま一番力を入れているのは、やはりアルビの試合で20人のスタッフのうち、つねに4〜5人の記者を投入する総力取材。「勝ったときは必ず一面に載せる。ナイターでも30度を超える蒸し暑さの中で、はたちそこそこの若い選手が頑張る姿は邦人たちのエネルギーにもなる」
ホームで1試合平均4万人という本家新潟と動員数では比べ物にならないが、邦人社会での『求心力』としての存在は日々強まっている。これからも『星日報』の一面を何度も飾ってほしいものだ。
(サンケイスポーツ 今村 忠)
http://www.sanspo.com/top/am200406/am0616.html
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